ANIF 日本フラメンコ協会 会報 No.40/1

 2002年1月1日発行 1/3


濱田滋郎(会長)
 昨2001年は、残念な年でした。 「21世紀こそ、戦争も飢えもない理想の世界を」
という私たちの願いを無惨にも打ち砕くような事件が起き、世界中がキナ臭くなって
しまいました。 しかし、こういう時にこそ、私たちは、フラメンコの持つ深い意義を考
えてよいのではないでしょうか。 

 「フラメンコを識り、究める人びとは、けっして戦争など起こさないでしょう」とは私た
ちの敬愛する当会名誉会員マティルデ・コラルさんの言葉ですが、これは真理に違
いないと私も信じます。 あくまでも民衆の中から起こり、広い範囲の人びとの真情
を伝えるフラメンコは、本来、人間の優しさに、真の寛容に根ざしたアルテ(芸術)で
す。

 「フラメンコをやる人間に、本当に悪い人はいませんよ」と、私たちの先達、勝田
保世さんが言われたのも、結局、同じことだと思います。

 今年も一生懸命に生きましょう。 私たちの願いは、日々の行いは、けっして無駄
ではないのです。

小島章司(理事長)
 新年あけましておめでとうございます。
輝かしい2002年の曙光を拝して新しい航海を船出をされました皆様、そして皇室で
は内親王敬宮愛子様のお誕生と二重のおめでたい年明けでございます。

 日本フラメンコ協会も着実に会員の皆様と共に成長を続け実績を積み重ねて参り
ました。 協会の最大イベントである新人公演「フラメンコ・ルネサンス21」において
も昨年度は文化庁の支援を受け、又、奨励賞受賞者へのスペイン大使杯の授与等
一歩づつ歩みを進めてまいりました。

 これらは全ての会員の皆様と協会が力を合わせ、より大きな組織として発展して
行こうという意欲の表れだと思います。 今後益々の繁栄が切に望まれる次第であ
ります。

 私個人の事としましては、5月にスペインを代表する舞踊家クリスティーナ・オヨス
女史をお招きし実に24年の時を経て同じ舞台に立つ事となりました。 24年前の自
身、現在の自身、そしてその間の自分に想いは巡ります。 年頭にあたり今こそ40
数年にわたる舞踊人生について自分自身との対話を重ねて行かなくてはうけないと
思っています。

 新しい年を迎えるにあたりまして、会員の皆様のご健康とご多幸を願い「夢」と
「希望」の年の始めとなりますことを祈念しております。 

伊藤日出夫(副会長)
 初めに嬉しいニュースを!
2001年の参議院の選挙に、私が出馬した日本を”文化大国に”との願いが、文化芸
術振興基本法として昨年の国会を通過し、立法化されたのは我々文化芸術を志す
者として嬉しいことで、これでやっと日本も文化国家と云えるように変容してゆくに違
いないとよろこびをもって、お騒がせした、又御世話になった諸兄諸姉に、深く御礼を
申し上げたい。

 今年は中国の私のギター学院も3期4期を迎えて、北は黒龍江省のギター学校の
名誉校長又上海近くのせっこう省では国際ギターフェスティバルの開催など、自費
自力で5年間、中国へフラメンコを普及するとの大事業も目を出しつつあることは、
古希を迎える私にとり、良い年になりそうです。

本間三郎(副会長)
 あけましておめでとうございます。
世界中を震撼とさせたあの同時多発テロの影響もあってか世の中は今、世紀末と
云った感があり、経済面でも大不況と云うニュースを毎日のように聞かされます。

 そんななか私たちフラメンコ人は何を手助けするすべもなく黙って見ているだけと云
うのが少し無念に思います。 フラメンコは不況に時代に強いとよく云われますが、海
外旅行もむずかしくやたら消費もままならぬとなれば、せめてささやかな感動を求め
てフラメンコでも始めようか、と云った方も多いからだと云われます。

 今度協会ではレベルや世代などにこだわらず趣味を同じくする全ての仲間たちによ
るフラメンコの大フェスティバルを催します。 こんな時節だからこそフラメンコ好き人間
同士が集いみんなで楽しい夢を見たい、そしてささやかな幸せを感じたい、アフィシォ
ナードな私としてはそんなことを切に思うこの頃です。

山田恵子(副会長)
 明けましておめでとうございます。 今年も又皆様方と共にフラメンコ協会の発展の
為に力を合わせてゆきたいと思って居りますのでよろしくお願い申し上げます。

 さて新年初の公演は、河上鈴子賞受賞作品「メタモルフォゼ・フラメンコ」で幕が上が
ります。 この作品は今井重幸氏の作曲ですが今回は和楽器の演奏による上演とな
り、苦しみと楽しみの両方を味わっている次第です。

 昨年は端唄でフラメンコを躍り好評の為今年7月には「源氏物語」を振付し出演する
と云う企画を依頼されました。 若い時はそれなりに躍り年と共に更に各分野のすてき
な方々と出会って躍りを創っていけることは、私にとってとてもしあわせなことです。 
 
 やり甲斐のある仕事は元気にしてくれる、でもこうやっていられるのもあと何年?かし
らと思いながらお正月を迎えました。 皆様のご健康を祈ります。

田代耕一(理事/九州)
 新年おめでとうございます。
皆様の御健康、御多幸をお祈り申し上げます。
昨年のテロ事件依頼、世界がすっかり変ってしまいました。 しかしフラメンコの本質は
変らないであってほしいと思っております。

 念願であったリサイタルも終わり、私たちは初心にかえりひとつづつこだわりをもって
フラメンコと向き合って勉強しています。 2月にはペーニャ・プラスエラではコンチャ・バ
ルガスが、ヒターノの躍りを披露してくれます。 今からたのしみにしています。

EL・POKA岡崎(関西支部長)
〜2002年を迎えて〜
 私にとってこの2002年は特別な年となる。 私事であるが、この2月で還暦を迎えるか
らである。 東京の下町、月島で生まれ、幼い頃から芸能を学び、芸歴も還暦に近い。

 日本舞踊から始まり、タップダンス、クラシック、モダンジャズ、ミュージカルへの出演、
振付、演出等も経験し、フラメンコを10代の後期に始め、20代、30代、40代、50代とそ
れぞれの年代、時代に映し出された、その時々のフラメンコに精一杯向き合って来たと
思う。 

 そして今年、60代のフラメンコに向き合う事となる。 年代に依って求め、表現するフラ
メンコも異なったものになるが、自分の人生を映した自分自身のフラメンコを先輩、後輩、
そして友人仲間、いままで多くの勇気や活力をもたらし、分かち合って来た人々と共に、
語り合い、酒を酌み交わしたいと思う。 そして今からがある意味での本当のフラメンコ
の始まりなのだと思う。

 私事ばかりになってしまったが、この境地こそが今の私が立っているフラメンコの場所
であると自負している。

小角典子(理事/北海道)
〜年頭所感〜
 新しい年が平和な時代へとむかっていくことを心から祈ります。
余りにも悲惨な事がらの多かった2001年でした。 これからの世界が季節と同様に、凍て
ついた冬が明け、木々がみずみずしい若芽をつける春となりますように・・・。
 そして「フラメンコ」が、多くの人々に愛され、元気と希望を与えてくれることを願って止み
ません。
 皆様のご多幸をお祈りいたします。

飯ヶ谷守康(理事/北海道)
〜年頭にあたって思うこと〜
 明けましておめでとうございます。 新しい世紀の最初の一年が終わりました。 思えば
やはり”激動”という言葉が相応しい一年でした。 自由と平和を、そして権利と利益を求
めるあまり、私たち人間は”戦い”という手段でしか、その解決方法を思いつかないことを
再認識させられました。 
 
 人類は遠い昔から政治で、経済で、そして宗教で・・・あらゆる世界で、つねに”戦い”を
繰り広げています。 歴史から学ぶ、ということは言われても実践されたことはあるでしょう
か? 悲しいまでに人間のエゴが痛感させられた新世紀の一年ではありました。

 ”力”では何も解決できない”という言葉、この言葉を大切にして欲しいと思います。 
少なくとも私はこれからも大切にして生きて行きたいと強く思うお正月、ではあります。
合掌。

手塚真智子(評議委員長)
 この世の終わりかと思うような事ばかりあった年も過ぎて行きました。 でも、こうのとりが
一輪の愛の花を運んでくれました。
 
 新年おめでとうございます。
 フラメンコの世界は人口も増えて、一般的に広く知られるようになり、又、芸術的にも認め
られるようになって来ました。 そんな昨今、評議委員として、これから何をすれば良いのか
何が出来るかを考えて来ました。

 昨年は、遅まきながら全国の皆さんと速やかに情報交換ができるようにホームページを
開きました。 さて、今年は「輪と和」をテーマに考えています。 その第一歩として、11月
「ANIFERIA2002-フラメンコは世代を超えて-」と題し、その公演の運営を担当致します。

 この公演をきっかけに、フラメンコを通して出来た小さな輪や大きな輪が触れ合い、ひとり
ひとりの絆を深めて暖かい和が広がってゆくことを心から願って居ります。
 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。 

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