ANIF 日本フラメンコ協会 会報 No.52

2006年1月1日発行

ANIF 日本フラメンコ協会会報52号
Asociacion Nipona de Flamenco
2006年1月1日 
発行:日本フラメンコ協会
〒164-0001東京都中野区中野3-3-6
Tel:03-3383-0413 Fax:03-3384-5711
B5版 4ページ

年頭所感

濱田滋郎 (会長) 
 皆さん、あけましておめでとうございます。 今年は2006年。 なにか、21世紀になってから年月の歩が 
いっそう早くなったような気がしますが、世の中のあわただしさ故でしょうか、それともこちらが歳を取った
せいなのでしょうか。 

 ともかく、日本フラメンコ協会は満15歳を記念して、来たる4月16日(日)、なかのZERO大ホールに、かつ
てなかった協会こぞっての舞台を披露することになりました。 題して「バラと桜の祝祭Fiesta de Rosa
y Cereza」、副題に「フラメンコの歴史へのオメナへ Homenaje a la historia del Flamenco」。

 すなわち、古代のアンダルシアに起こった歌と踊りから中世モーロの時代を経て、ヒターノの到来という
大切な出来事を踏まえながら形成され、19世紀のカフェ・カンタンテへ、更に20世紀のタブラオ、テアトロ
へと発展の跡を印してきたフラメンコの歩を改めて舞台上に回想し、結びにはこのユニークな芸術が遙か
東洋にも伝播して根をおろし、新しい花を咲かせつつある様子までを描き出す、大規模な作品です。

 企画はすでに充分形をなすところまで来ており、作曲(今井重幸理事による)も完成しています。 ぜひ
素晴らしい作品にしたいと夢みながら一歩づつ歩を進めているところですが、理事たちのみならず会員
みんなが「これは自分たちの催し」と感じて盛り立てていけるような雰囲気を、是非これから育くまねばな
らないと考えております。 どうぞよろしくお願い致します。

 記念の企画のことのみで紙幅が尽きてしまいましたが、年頭にあたり、フラメンコを愛する皆様の
ご多幸を心底よりお祈り申し上げます。

小島章司 (理事長)
 昨年は愛知万博の一環としてスペインから大勢のアーティストが来日し、日本とスペインの文化交流が
盛んに行われました。 今年はフランシスコ・ザビエル来日五百周年にあたり、両国の交流が一層深まる
年になりそうです。 

 さらに今年は私にとって二十世紀スペイン最大の作家であるフェデリコ・ガルシーア・ロルカの歿後七十
周年でもあります。 命日の八月十九日には毎年グラナダでセレモニーが行われますが、私もお詣りして
鎮魂の踊りをロルカに捧げる所存です。

 昨年の暮れにはスペインが生んだもう一人の偉大な芸術家、私淑するパウ・カザルスに捧げる公演を
行いました。 終生平和を訴えたカザルスの精神に敬意を表し、心の中の平和、そして世界の平和を祈り
ながら踊りました。

 フラメンコ協会は創立十五周年目の記念の年を迎えます。 目下記念行事の開催に向けての鋭意専心、
会員が力を合わせて活動に励んでいるところです。 日本のフラメンコの未来を担う若い人たちのさらなる
活躍を祈ります。

伊藤日出夫 (副会長)
  二十一世紀も、六年目、みなさま、おめでとうございます。
 私儀ながら、今年の四月で、ギターと巡り会えて六十年の歳月が流れました。 感無量です・・・!

 そして、電撃的なフラメンコと出会ってから五十年の月日が過ぎました。 この生涯を、愛するギター
に、恋したフラメンコに、捧げた生き方に、悔いは、ありません・・・! 

 更に今年は、願いであったフラメンコ協会が、尊い有志のお陰で創立されて、はや十五年が経ちまし
た。 本場スペインでも賞賛される快挙です。

 現在の、フラメンコ界は、全世界的に舞踊主体の感じですが、元来舞踊家が、スターならその舞踊団・・、
カンテが、スターならその、歌舞団・・・、ギターがスターなら、そのギター歌舞団というのが本当の姿で
しょう!

 私も含めて、ギター、カンテの方々のもっと頑張る問題でしょうが、現代のフラメンコの隆盛は、舞踊家
の多くの方々の尊い実行力と功績・・・!

 みなさま! 素晴らしいフラメンコを定着させましょう!

本間三郎(副会長)
 あけましておめでとうございます。
 05年を振り返りますと、国は構造改革など内政だけにこだわり過ぎ、近隣諸国に対する外交はとても停滞
した感があります。 

 靖国問題、台湾海峡の緊張、東シナ海ガス田開発などの諸問題で、日本は対中韓関係が悪化し、その
改善には困難を極めています。 そんな中で日米同盟だけはより強化され、日米一体化という印象が強まっ
た、そんな感じの年でした。

 さて協会は15周年という思いもよらなかった時を迎えました。 初期の頃はやることがすべて思考錯誤で、
期待と行き詰まりが交錯し、いつまで存続できるのか不安な時期もありましたが、何とか乗り越えて今に至
っています。 それは、みんなの「協調の心」と「和」が生まれたことによる快挙ともいえるでしょう。  

 奇しくもこの節目に完成した、協会が誇るANIFセンターからは、これからも「フラメンコの風」を全国各地へ
発信し続け、その更なる発展を期待したいと思います。 

山田恵子 (副会長)
 15周年記念公演に期待をこめて
 新年明けましておめでとうございます。 本年も皆様方のご多幸を心より願って居ります。 

 さて早いもので日本フラメンコ協会は今年創立15周年を迎えます。 そこで来る4月16日になかのZERO大
ホールにて記念公演を開催致す事になりました。 私共企画委員(濱田会長、今井重幸、山田恵子)は、昨
年7月より何度も会合を持ち、キャスティングをし「バラと桜の祝祭」の上演にこぎつけました。

 この作品は古代から現代までのフラメンコの歴史であり、又日本に於いて初めてスペイン舞踊を踊った私
の師、河上鈴子へのHomenajeでもあります。 フラメンコって何?と云う時代から踊り続けている私共の世代
と中堅が一同に会しての公演です。

 今やテアトロ・フラメンコとしてアートの世界にまで昇華したフラメンコ。 今回私は、河上鈴子役で踊る事に
なり感無量で新年を迎えました。 皆様方と共にこの公演を成功させたいと願って居ります。 協会初のオリ
ジナル作品に期待をこめて。 

田代 耕一 (九州/理事)
 新年おめでとうございます。 早いもので私がフラメンコらしきものに出会ってから40年に成ろうとしています。
始めはフラメンコギターの音が好きでギターを習い始めました、名古屋の吉村先生、フラメンコを教えていただ
いた勝田保世先生、素晴らしく個性的な良い音で弾いておられました。 この2人の先生との出会いによって
私の人生は決められてしまったようでした(感謝しております。)

 その頃は*ニーニョ・リカルド *サビーカス *カルロス・モントージャ等のレコードを聞いて悦に入っており
ましたがどの曲もみんな同じに聞こえ曲の区別もつきません、まして唄が入っていると邪魔で、無ければどん
なに良いか、と想ったものでした。 

 何も分からず只、音と雰囲気だけが好きだったんでしょうね!「踊りを習って間もない生徒さん達が発表会の
時に「唄が入ると振りが分からなく成ってしまうのよねー」て言うのすごく良く分かります」この頃少しは分かる
ところも広がり、楽しみも増しましたが、相変わらず立ちふさがる壁は力一杯めげさせてくれます。

 今年はいやになったり、めげた時「40年前を思い出してガンバレ」と言おうと思っています。 皆様にとりまして
良い年でありますように! 

EL・POKA岡崎 (関西支部長)
 謹賀新年 昨年中は年始から、ひとかたならぬ厚い友情をフラメンコ仲間の先輩、又同輩と言える東京の
友達から分けていただき、生きる喜びと勇気を取戻す事ができました。 心から御礼申し上げます。

 私の歳になりますと一年はものすごく早く、もう新しい月日が、新しい日が登ろうとしているのに驚ろかされます。
フラメンコな生き方をしていると毎日毎日がとても短く感じます。 観たいフラメンコも沢山あります。 習いたい唄
も、ギターも、知識も、もちろん踊りも・・・。

 今現役でいられる自分は幸せ者であります。 やっとライブもやれる様になりました。 今年は私の好きな仲間
を呼び集め、京都で小さなライブを沢山して行きたいと思います。 

 呼ばれた方は、断らないでね。 宿は東山三十六峰丸みえの我家、飯は私が作ったもの、酒はもちろん私もち、
ギャラは、仲間で折半、足代は私もち、こんな感じでフラメンコが出来たら楽しいと思いませんか? みんな忙し
い毎日を送っているとは思いますが、たまには京都に来て、すばらしい日を作って楽しみませんか?

 希望者を募ります。 フラメンコが好きで京都も気になる方、レッスンだけでも一緒にしませんか! 人恋しい
今日今頃です。 というわけで元気に過ごしております。 人様の役に立てる様、もうひとふんばりしてみます。 

 本年もよろしくご指導の程御願い申し上げます。 

飯ヶ谷守康 (理事/北海道)
 新しい一歩
 新年、明けましておめでとうございます。
 東京から札幌に移って、毎日のんびりとした、まるで隠居生活のような日々を過ごしてきましたが、ここにきて
ギター弾きの虫がムズムズと動き出しているようです。 

 昨年は札幌から沖縄まで、何ヶ所かでコンサートを、そして東京ではギター講習会も開きー今後、定期開催ー
フラメンコギター熱が再び燃え始めていることを実感させられました。 ネット上でも、フラメンコギターに対する
意識が高まっていることが感じられるようになってきました。 この分で行けば、そろそろ本当に弾けるスターが
現れる・・・という期待も持てる時期になってきたようです。

 大手のレコード会社も日本人の若きフラメンコアーティストたちに視線を向けるようにもなってきている。 これ
からが日本でのフラメンコの、本当の普及になってくるのではないかと思います。 そのためには、本物の若き
スターが必要なのですが・・・。

 いま、かなりの分野で10代の素晴らしい人たちが次から次へと現れてきています。 若きスターの輩出されな
いジャンルはマイナーな世界、くだらない分野という認識が一般的です。 これだけフラメンコスタジオが、カル
チャークラスが沢山あるのに、何故フラメンコの世界から若きスターが出てこないのか? 不思議といえば不思
議です。  
 
 狭いフラメンコの世界が、馴れ合い所帯、自己満足的な状態から脱却して、本当にひとつのジャンルとして定着
するかどうか・・・ 若きスターの台頭、これがひとつの鍵になると思います。 それも真の実力を持ったスター
が・・・。

 今年も皆さんにとって良い年となるようにお祈り申し上げます。

伊藤日出夫副会長の作曲作品がフラメンコ博物館に・・・

ヘレスにできたフラメンコ博物館に伊藤日出夫副会長が1968年、マドリードで出版した4曲が資料として保管され
たとの目録が届き、フラメンコギター界にとって明るい話題となりました。

アニフェリア2005 ”ギターカンテの祭典”

 実に愉快な一日であったと思います。 12月18日、この冬一番の寒さの中で開催されたアニフェリア2005「ギター
・カンテの祭典」 一昨年(2003年)ひき続き2度目となりましたが、前回以上に、参加された皆様がとても楽しく演じ
ておられたと思いました。 そう感じたことが誤りでなかったとすれば、大変嬉しくまた有難いことと思います。

 会員であるなしに関わらず、プロ・アマにも係わらず、ひたすらフラメンコの仲間が一つの舞台に集う。 そして
それに協会が関与できたこと。 出演された方々、スタッフ、さまざまな形でお手伝いをして下さった皆様、心より
お礼を申し上げます。 

 これからも、このような多くの方の心のハーモニーを感じられるイベントも活動の中に保ち続けていきたいと思って
おります。 それにしても寒い日でありました。 ご来場いただいた皆様有難うございました。 次回も応援宜しく
お願いいたします。

協会設立15周年記念公演 〜Fiesta de Rosa y Cereza 「バラと桜の祝祭」

 日本フラメンコ協会設立15周年を記念して「Fiseta de Rosa y Cereza(バラと桜の祝祭)」と銘打った記念公演を
開催します。 この公演は単に15周年を記念するに留まらず、日本におけるフラメンコの普及浸透、隆盛をあまねく
広く世間に知らしめ、その真価を問おうという、壮大な志の元に立ち上げられた企画です。
会期: 2006年4月16日(日)
会場: なかのZERO大ホール

2006年度 ANIF主催公演予定

第15回新人公演フラメンコ・ルネサンス21
2006年8月25日(金)・26日(土)・27日(日) なかのZERO大ホール
*参加資格: 2006年3月31日迄に入会済みのANIF正会員。 詳細は事務局迄お問い合わせ下さい。
 定員超過の場合、ANIF在籍(継続)年数を参考に参加優先順位を設け、出演者を制限する事があります。

昨夏の記念すべき一夜について
 2005年8月1日、新宿のタブラオ「エル・フラメンコ」において、渡邉薫理事司会のもと、ひとつの記念すべき
セレモニーが行われました。 

 当時、愛知万博のため来日していた、クリスティーナ・オヨス団長かつ芸術監督とする「アンダルシア・フラ
メンコ・バレエ団」の一行が、いったん東京を訪れていました。 また、アンダルシア州政府の議会議長という
最要職にあるマヌエル・ゴンザレス・チャベス氏がオヨス女史ほか州政府の要人たちと共に、当夜セレモニー
に臨席されたことを特記せねばなりません。

 セレモニーの意図は、これまで30数年にわたりアンダルシアの芸術フラメンコを日本に紹介してきた「エル・
フラメンコ」の業績を州政府が顕彰することにありました。 それと同時に、日本のフラメンコ界においてとくに
貢献度の高かった小島章司をも併せて表彰することが行われました。

 小島の手には、オヨス(当協会名誉会員でもあります)の手から、親愛と敬意の言葉と共に記念の盾が
贈られました。

 いっぽう、小島を理事長とする日本フラメンコ協会は、この機会をとらえ、かねがねアンダルシア州政府が
とってきたフラメンコを通じての日西親善の政策に感謝すると同時に、今後いっそう相互の理解と交流を深め
るため、日本側からゴンザレス・チャベス氏に向けての賛辞を刻んだ盾を用意し、会長・濱田滋郎の手から
同氏に贈呈しました。

 セレモニーおよびその後のパーティは終始なごやかな雰囲気のものち進み、タブラオの舞台上では「エル・
フラメンコ」のアーティストのみならず、オヨス、小島の踊りも繰りひろげられて、華やかに熱く盛り上がりまし
た。

 この催しが、今後、アンダルシア州と日本フラメンコ界との交流を更に深く確かなものとするため、大切な
布石となることは疑いないでしょう。
濱田滋郎記

〜新人公演奨励賞授与式・新年祝賀会のお知らせ〜

 第14回新人公演の奨励賞(努力賞)授与式を、新年祝賀会と共に下記の通り開催致します。
協会年頭の会にふさわしい、新人達の輝かしい門出を会員の皆様とお祝いしたいと思います。
多数のご参加を、お待ちしております。
■2006年1月29日(日)17:00〜19:00(受付16:30)
■中野サンプラザ11階「アネモ」
■会費:5,000円(会員)、7,000円(一般)、
      3,000円(新人公演参加者) 
特典:
◎参加者全員に第15回新人公演のチケット進呈
◎理事の先生方を中心に提供頂いた景品を主として、ビンゴゲームを楽しみながら抽選にて福袋を進呈。
◎新年会にふさわしいアトラクションを考えています。

イベントメモリー

2005年11月
●第11回 フラメンコ コンシェルト2005「Fiesta Flamenca」
 6日(日):かんたん倶楽部
 出演/渡辺真史、後藤マリ、Estudio mari
●望月美奈子フラメンコリサイタル
 11日(金):神奈川区民文化センター
 出演:望月美奈子
●AKIKOフラメンコスタジオ10周年記念公演
 「華のかほり〜波動 熱き音〜」
 23日(水):山形市市民会館大ホール
 出演/AKIKOフラメンコスタジオ生
2005年12月
●小島章司フラメンコ2005「鳥の歌」
 2日(金)、3日(土)、4日(日):銀座・ルテアトル銀座
 出演/小島章司
●アルハンブラの想い出をひく会
 9日(金): 松戸市民劇場
 出演: 吉敷則忠、片桐勝彦、きしきギター生徒
●映画「愛より強い旅」
 12月中旬〜お正月にかけて渋谷シネ・アミューズほか全国ロードショー
2006年1月
●スペインフラメンコミュージカル
 「スペインの赤い花〜カルメンより」
 14日(土)、15日(日): 草月ホール(赤坂)
●チャチャ手塚フラメンコ・ライブ
 21日(土): 六本木スイートベイジル STB139
 出演/チャチャ手塚、鈴木眞澄、山本将光
2006年2月
●エバ・ジェルバブエナ
 27日(月): Bunkamura オーチャードホール
 28日(火): 新宿文化センター
 出演/エバ・ジェルバブエナ 他
2006年3月
●全国学生フラメンコ連盟第11回東京公園
 11日(土): 江戸川総合文化センター