ANIF 日本フラメンコ協会 会報 No.55

2007年1月1日発行

ANIF 日本フラメンコ協会会報55号
Asociacion Nipona de Flamenco
2007年1月1日 
発行:日本フラメンコ協会
〒164-0001東京都中野区中野3-3-6
Tel:03-3383-0413 Fax:03-3384-5711
B5版 4ページ

年頭所感

■濱田滋郎 (会長)
2007年、明けましておめでとうございます。 日本フラメンコ協会が今年も数々の実りを迎えられるよう、
年頭にあたり気持ちを引き締めながら、皆様と手を取り合い心を結び合って歩みたいと思います。何より先に
皆様のご無事、ご健康をお祈りいたします。 

昨年末にようやく、ANIFセンター3階会議室に、当会のモットーが文字として掲げられました----
「力を合わせて初めてできる事がある 我われは 心の絆をもって集う 一人ひとりが輝くために」

フラメンコに不可欠の「個」を生かすためにこそ、私たちはひとつのゆるやかな、しかしフラメンコへの
想いと、これにたずさわる者同士の友情により堅く結ばれた輪を作ります。 この輪に加わってくれる人に
一人でも多くめぐり合いたい。 会員が増えることにより、当協会は確実に力をつけ、日本のフラメンコを
より盛んに、より充実したものにするために、有益な仕事を進められるようになります。

会員が1,000人になったら・・・ 2,000人になったら・・・必ず実現できる「夢」否、「プラン」を、
当協会はすでに持っています。 そのためには、会員のお一人お一人に、「仲間を増やそう」という意識を
持って頂くことこそ肝要だと思います。

ANIFセンターを。 フラメンコを愛する者たちの「家」だと感ずる人が増えることこそ、私たちの切なる願い
なのです。

今いちど、皆様のご健康とご多幸を! 

■小島章司 (理事長)
新年あけましておめでとうございます。
昨年はフランシスコ・ザビエル生誕五百年祭にフェデリコ・ガルシア・ロルカ没後七十周年、さらにサルバ
ドール・ダリ生誕百年を記念する展覧会が開催されるなど、スペインへの意識が高揚した年でした。

フラメンコ界もまた益々熟成と普及が成った年でした。 二十一世紀を迎えて七年目を数える今、世界に
目を向けると民族紛争や戦争のニュースが絶えません。 去る八月にロルカ没後七十周年の記念集会に
参加するためグラナダに赴きましたが、経由したロンドン・ヒースロー空港でテロ未遂事件に遭遇しました。

幸い所持品をいくつか失っただけで済みましたが、まかり間違えば身に危険が及んだかも知れず、冷や汗を
かきました。 預けた荷物は行方不明になり、グラナダでは一週間着のみ着のままで過ごす羽目になりました。
フラメンコ界も国際交流が日々盛んな今日、こうした事態にも無縁ではいられません。

カザルスやロルカを始めとする偉大な芸術家たちの果敢な平和への行為に勇気づけられている者として、
今年も協会の皆様と友に世界の平和を願ってフラメンコの魂を多くの人々へ伝えていきたいものと思っていま
す。

平和への祈りを捧げ、芸術に起ち向かう心が永続することを願っております。 フラメンコという共通の芸術
に身を捧げている私たち一人ひとりの心が平和の糸で結ばれるよう願ってやみません。

皆様方にとって安らぎと祈りに満ちた一年でありますことを願っております。

■伊藤日出夫 (副会長)
さあ前進の2007年!
皆様、2007年がやって参りました! 明るく、フラメンコの未来に向けて、共々に前進しましょう!

この二年間は、寄る年波か? 七時間の大手術! これでもかとばかりの重い脳梗塞を何とか乗り切り、
2007年5月9日の復活、三越劇場での昼夜の二回公演に向けて、”生ある限り、希望は消えず”の、ドン・キホー
テの名言のまま私事ながら、がんばっています。

それと5月に同時発刊される日本フラメンコ史を読み物風にまとめた「オレ!ヒデオ」(俺、日出夫?)を
刊行して明治以来、幾多の先人が情熱こめて普及させた、この定着しつつあるフラメンコを振り返ってみるの
も、私共フラメンコに半世紀以上係わった者の使命かと思います。

何れにせよ、隆盛のフラメンコの活況の中、ギター音楽から始まった日本のフラメンコがどのようにして、
また、どうして広まったかを知る一助となれば幸いです。

さあ皆さん、新しい気持ちでこの人生の闘いでもあり、癒しでもあるフラメンコにハマリましょう!
2007年に幸あれ!

■本間三郎(副会長)
あけましておめでとうございます。
協会も無事15周年を通過しましたが、よくぞここまでと感慨深い思いです。 これも理事の、そして会員の
みなさんが心を一つにして頑張ってきた結果だと確信しています。 

その集大成として成果を見せたのが15周年記念公演だったと思います。 勢いに乗る協会はこれからのアニ
フェリア、新人公演などの企画、運営にも一段と弾みがつくことでしょう。 

そして変化したことといえば、昨年から若い世代(私に比べればですが)が理事会に参加されたことです。
そして協会の運営、イベントになどに関しても積極的に新鮮な意見を述べ、その活発な行動力も目立ちました。

これからも新しいメンバーになったことで大いに協会を盛り上げ、活力を吹き込む源となることを期待して
います。

■山田恵子 (副会長)
念頭に思う事
新年明けましておめでとうございます。 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
 
さて昨年は会長を始め皆様方の御協力のもとに協会創立15周年記念公演を開催する事が出来ました。 スペ
イン舞踊を日本で初めて踊った河上鈴子先生、ギター・カンテの勝田保世氏、ギタリストの三好保彦氏等本当
に御苦労が多かった時代に道を作って下さった方々に私は感謝の気持ちでいっぱいです。

今日の日本におけるフラメンコの隆盛はこのような長い道程を経て花開いたといっても過言ではありません。
その結果として私達はもちろんのこと、新人の方々も数多く育ち未来に向ってはばたいていますが、これも協会
あってのこととつくづく思います。

これから20周年公演に向けて皆様方の益々の御協力を心から御願い申し上げます。 世界のあちこちで戦争
が行われ、たくさんの尊い命が失われていますが、私達は平和な国で好きな事をし、しあわせに暮らしていま
す。しあわせって素晴らしい事ですね! 私達が世の中の方々にお返しできる事、それはよりよい舞台を創る
事です。

最後になりましたが、昨年11月に亡くなられた高田健三さん。 お互いに新人の頃、何度か舞台をご一緒し
たことが懐かしく、また一つ星が消え淋しい思いです。 

ご冥福を心よりお祈り申し上げます。 皆様方の御多幸と御活躍を願いつつ・・・

■坂中 弘治(副会長)
新年明けましておめでとうございます。
「格に入り格より出でて始めて自在をうべし」私の生涯、座右の銘としている一節です。 日本フラメンコ協会
も早創立より16年経ち、皆々様の必要とされる協会でありたいと願っております。 私も初心を忘れず自分を
磨きながら一歩一歩と人生を頑張って行く所存です。

皆様のご健康とフラメンコに対する愛を本年も共感し分かち合いたいと願っております。 今年もすばらしい
年とするために・・・ 片瀬江の島より

■倉橋 富子 (九州/理事)
新年おめでとうございます。皆様のご健勝とご多幸をお祈り致します。
昨年久しぶりにビエナルで「ヒターナス」を見てまいりました。 アンヘリータ・バルガスをはじめ、カルメ
リージャ・モントージャ、ファルーカ、ピラール、そして16才の若手サライとすばらしいメンバーによる公演で
した。 

昨今ともすればバイレヒターナはもう古くてダサイと、そんな声さえ聞かれる状況の中で、ヒターナスはみご
とこれがフラメンコだというものをやってくれました。これまで、私の人生の中で、これ程感動を与えてくれた
舞台はありませんでした。

私が感じるフラメンコ、こだわって追い求めて来たものに、はっきりとした答えとこれから先も躍り続けてい
くための勇気と情熱をもらったヒターナでした。 幕が開き、音がなりだし、彼女たちが動きだしたとたん鳥肌
がたち、その後は会場中がハレオのうずとなり、いつまでも鳴りやまない拍手・・・そんな光景を思い出すと
いまでも幸せな気持ちになれます。

今年も又そんなフラメンコに出会えたらいいなと願っております。

■EL・POKA岡崎 (関西支部長)
2007年の始めに
新しい年が始まりました。 近年、世界中で、テロや、様々な事件が起こり、また日本でもいじめ問題が激化
し、人々の心は揺れています。 新しい年には、これ等が少しでも沈静化して行く事を願い、また自分達が
どう行動して行くのか考え、実行して行きたい所です。

新しい年のフラメンコはどの様な道を辿って行くのだろうか。 フラメンコにも新しい風が吹き、ロックと
フラメンコの合体、ロッカメンコなるものが出て来たり、他にも様々に変化し、また進化し、新しい歴史が始ま
ろうとしている様です。

いつの時代もフラメンコの発祥の時から、遠い未来までも様々に形を変えながらもフラメンコは人々の心に根
づき、訴え掛け、自問自答させ、生きるエネルギーを与え続けると信じます。

私は今、終の栖と定めた京都、八坂の塔の良く見える所に立ち、来し方、行く末を考えています。 京都とい
う町は、自らの文化は、しっかり保ちながら、外国の文化を積極的に取り入れ、自らの文化を見事に融合させ
て来た町です。

祇園祭の鉾の胴掛けも、ペルシャの織物等外国のものを多く取り入れています。 江戸っ子の私も京都に住
みつくまで、知りませんでした。 私はこの小さな町で、この町の様に、様々なものを自分に融合させ、
自分のフラメンコを発信して行くつもりです。

若い人達の息吹も常に感じながら、様々な人達と係わって、許し合い、語り合い、生きて行きたいものです。
「老兵は死なず」明日のフラメンコと今のフラメンコに・・・乾杯!

■飯ヶ谷守康 (理事/北海道)
淡々と時は過ぎ行く
新年、明けましておめでとうございます。
もうこの言葉を何十回も言っている。 新年を迎えるにあたって、誰もが希望を胸に秘め、新たな決意と意欲を
持つ時。 しかし個人の意志とは無関係に、淡々と時は過ぎ行く・・・・

個人的なことで恐縮だが、昨年は、少しづつコンサートやライブの仕事も増やし、東京でのギター講習会も
開き始めた。 要望にこたえて、ネット講座も開講した。 改めてアマチュアのレベルが、少しづつではあるが
向上していることに喜びを感じることができた。

もっと弾けるギタリストが輩出されなければ、この分野は意味が無くなる、と危惧していたが、弾けるアマチ
ュアが出ていることに希望が見える。 ただ、この中でギターに人生をかける”勇気ある馬鹿者”が何人出てく
るか・・・というところだろう。

できたら10代の弾けるギタリストの出現を熱望してしまう。 あと何年ギターが弾けるか分からないが、プロ
らしいプロといえる若きギタリストたちが何人も生まれることを熱望する今日この頃。 そのためにも後進の指
導の重要性を、その意味と責任の重さを強く感じるようになってきている。 

しかし、個人の意思とは無関係に、淡々と時は過ぎ行く・・・
今年は皆さんにとって良い年となるようにお祈り申し上げます。

<事業・厚生部報告>

アントニオ・ガデス舞踊団公開レッスンを共催

2006年10月3日(火)新宿文化センター大ホールでジャパンアーツ主催のガデス舞踊団のプロモーションが
行われた。
協会は、1部で行われた公開レッスンと、第2部のアントニオ・ガデス財団会長マリア・エステベス氏、濱田
滋郎会長、小島章司理事長によるトークショーに協力。 また、会員が多数観客として参加する等様々な面で
コラボレーションを行った。

1部のステラ・アラウソとアドリアン・ガリアの公開レッスンには'06年度新人公演奨励賞6名が受講生として
参加しガデスの舞踊メソッドを継承するステラの指導を受けた。

おなかから動くこと、動きから動き、形から形へのつながりを意識してスムーズに動くこと。等シンプルな動
きを緻密に動くことによりステラやアドリアンの舞踊の質の高さが生まれることを受講生も観客も知ることが出
来る興味深い内容だった。

2部では、ガデスの足跡を紹介するビデオが上映された後、3氏によるガデスの業績や魅力を偲ぶトークショー
が行われた。 故ガデスの氏の三女で財団会長という肩書からは想像出来ない30代の素敵な女性マリア氏の、父
親であるガデス氏とその作品とも言える舞踊団を大切に思う気持ちが観客にも十分伝わる内容だった。

3部の二人のスターによるカルメンの1シーンの上演と相まって、来春の公演を楽しみにさせる魅力的な内容だ
った。 当日つめかけた1000人近い観客にガデス舞踊団とその作品の素晴らしさを伝え、十分にその目的を達し
たプロモーションになった。

2007年度 ANIF主催公演予定>

■第5回アニフェリア2007〜バイレの祭典〜
 ○2007年5月6日(日)
 ○なかのZERO大ホール
■第16回新人公演フラメンコ・ルネサンス21
 ○2007年8月17日(金)・18日(土)・19日(日) 
 ○なかのZERO大ホール
 *参加資格: 2007年3月31日迄に入会済みのANIF正会員。 詳細は事務局迄お問い合わせ下さい。
  定員超過の場合、ANIF在籍(継続)年数を参考に参加優先順位を設け、出演者を制限する事があります。

<高田健三先生を偲ぶ音楽葬>

11月28日(火)宮城県利府町にて、故高田健三先生の音楽葬が執り行われました。 高田先生はフラメンコ
ギターの先駆けとして、日本におけるフラメンコの黎明期を、ギターと共に歩まれ、今日のフラメンコ隆盛の
礎をお創りになられた功労者であり、ANIF設立当初の会員でした。 

ANIF設立15周年を記念に制作したCDには、三好保彦氏、伊藤日出夫氏、川添象郎氏等と共に、高田先生の
演奏が収められております。

音楽葬は、高田先生のギターの演奏が流れる中、粛々と進み、協会を代表して参列した住田政男理事が、
衷心から湧き出るような渾身のシギリージャを霊前に捧げられた時、最高潮に達しました。 また一つのフラ
メンコの星が消えていく寂しさを感じながらも、我々後輩がいかに継承させていくべきか、改めて考えさせら
れた音楽葬でした。

〜第15回 新人公演奨励賞授与式・新年祝賀会のお知らせ〜

■2007年1月28日(日)17:00〜19:00(受付16:30)
■中野サンプラザ11階「アネモ」
■会費:5,000円(会員)、7,500円(一般)、3,000円(新人公演参加者) 
特典:
◎参加者全員に第16回新人公演のチケット進呈
◎理事の先生方を中心に提供頂いた景品を主として、ビンゴゲームを楽しみながら抽選にて福袋を進呈。
◎新年会にふさわしいアトラクションを考えています。

ANIF後援イベント <2006年11月〜2007年3月>


■2006年11月
 ○倉橋富子フラメンコスタジオ第14回公演
  2日(木)、3日(金):福岡市立少年科学文化会館
  5日(日):北九州芸術劇場
  出演/倉橋富子、舞踊教室生徒 他

 ○野村眞理子/エルスール・フラメンコ舞踊団公演
  「王女メディア 〜愛の深遠〜」
  
 ○岡本倫子スペイン舞踊団公演 ”Del Amor de Espana VII”
  30日(木)、12月1日(金):東京芸術劇場中ホール
  出演/岡本倫子、ミゲル・アンヘル、岡本倫子スペイン舞踊団 他
■2006年12月
 ○小島章司フラメンコ2006「Federico」
  フェデリコ・ガルシア・ロルカ没後七十周年追悼公演
  12日(火)、13日(水)、14日(木)15日(金):俳優座劇場
  出演/小島章司、ドミンゴ・オルテガ、小島章司舞踊団他
■2007年1月
 ○「!Flamenco VIVO!フラメンコ・ライブ en 浜松」
  3日(水):HERTLANDホール(浜松市)
  出演/小池朱美、影山奈緒子、稲田進

 ○エバ・ジェルバブエナ「Cal y Canto」(カル・イ・カント)
  「A4Voces」(ア・クアトロ・ヴォセス)
  17日(水)、18日(木):新宿文化センター
  出演:エバ・ジェルバブエナ 他
■2007年2月
 ○Feel3XBody=Flamenco
  1日(木)、2日(金):草月ホール
  出演:AMI(鎌田厚子)、箆津弘順 他
■2007年3月
 ○全国学生フラメンコ連盟第12回東京公演
  10日(土): 江戸川総合文化センター
  出演:全国学生フラメンコ連盟加盟大学学生

 ○Antologia Espanola
  30日(金)、31日(土):東京芸術劇場中ホール
  出演/岡田昌巳、カルロス・カルボネル、フラン・ヴィルチェス、AMI、
  奥浜春彦、箆津弘順 他
         *協会に公演申請のあったイベントのみ掲載しています。