2007年9月15日発行
第16回新人公演”フラメンコルネサンス21”開催 |
| ごあいさつ この第16回も、新人公演「フラメンコ・ルネサンス21」を、つつがなく成功裏に終えることができま した。出演者、関係者の皆さん、裏方さんたち、3日間にわたり本当に有難うございました。責任者と として心より御礼申し上げます。 バイレ・ソロ63名、群舞3組、カンテ16名、ギター11名---以上、つねに望まれる水準を保った熱演が つづき、大変楽しませて頂きました。 バイレ・ソロの奨励賞は5人、と例年より少なめに落ち着いたのですが、これはけっして、水準が落ち たことを意味するものではありません。むしろ、とりわけテクニックの面では皆さんの研鑚により絶え ず向上の見られるこんにち、「奨励賞」に選ばれることには更に意味が増したと言えるでしょう。 しかし、もちろん、コンクールと違って、この公演は本来「勝者」「敗者」の別はあり得ません。出演 されたすべての皆さんが、それぞれの力量と個性を発揮され、なんらかの意味で観客・聴衆の心を捕ら えたとすれば、それこそ全員が勝者でしょう。 そんな意味合いを含め、この第16回では、とりわけ個性豊かな出演者、人の心をとくに動かしたと思 われる印象度の強い出演者に「話題賞」を贈ることにしたのですが、今回のその受賞者は、群舞の中で 目立った最年少者の住田ルカさん一人だけとなりました。次回には、持前の個性を物怖じせず思い切り よく示される出演者が増えることを期待いたします。 カンテ、ギターの両ジャンルも聴きごたえがありました。ひとつ気懸かりなのは、カンテの応募出演 者16名のうち、なんと15名までが女性で占められたことです。従来の傾向から、日本におけるバイレの ”女性率”の高さがカンテにも及ぶとは認識しておりませんでしたので、少々驚きました。カンタオー ルたちの奮起を心から願う次第です。 何はともあれ、第16回も疑いなく実り多い新人公演であったと思います。盛り上げてくださった観・ 聴衆の皆様に心より御礼を申し上げます。 |
第16回新人公演「フラメンコ・ルネサンス21」選考会結果 |
| ■奨励賞 |
| ●ギター部門 内藤信(17日・11番/ソレア) ●カンテ部門 永潟三貴生(18日・8番/アレグリアス) ●群舞部門 該当者なし ●バイレソロ部門(出演順) 大島いち子(18日・28番/ソレアポルブレリア) 荻野リサ(18日・33番/アレグリアス) 稲田進(19日・2番/ソレア) 得冨智美(19日・13番/ソレア) 斎藤恵子(19日・23番/シギリージャ) 奨励賞選考枠以外の新人公演の番外として、全出演者を対象に検討した結果、下記の通りANGELITA賞 の名称で話題賞が決定致しました。なお話題賞は予め定められた賞ではなく、その都度状況に応じて 名称を決め顕彰されるものです。 ■[ANGELITA賞](話題賞) 住田ルカ (19日・29番/カラコレス(群舞 LA BELLA出演者の一人) 13歳の少女が群舞のまとめ役としてグループをリードし、明るくほのぼのとした空気を会場に届け 観客の心を和ませた。 |
| ■第16回新人公演・選考委員(敬称略) |
| 濱田 滋郎(評論家)「G,C」 小島 章司(理事長)「Bs,Bg,G,C」 伊藤 日出夫(ギタリスト)「G」 本間 三郎(舞踊家)「Bs」 山田 恵子(舞踊家)「Bs,Bg」 坂中 浩治(ギタリスト)「Bs,Bg,G,C」 三澤 勝弘(ギタリスト)「G,C」 渡邊 薫(舞踊家)「Bs,Bg」 鈴木 眞澄(舞踊家)「Bs,Bg」 今井 重幸(作曲家)「Bs,Bg,G,C] 岡本 倫子(舞踊家)「Bs,Bg」 片桐 勝彦(ギタリスト)「G」 鈴木 敬子(舞踊家)「Bs,Bg」 曽我辺靖子(舞踊家)「Bs」 手塚 真智子(舞踊家)「Bs,C」 花岡 陽子(舞踊家)「Bs,Bg」 本間 牧子(舞踊家)「Bs」 エルポカ岡崎(舞踊家)「Bs,Bg」 東仲 一矩(舞踊家)「Bs,C」 加部 洋(プロデューサー)「G,C」 エンリケ坂井(ギタリスト)「G」 北井 一郎(現代舞踊協会)「Bs,Bg」 高場 将美(評論家)「Bs,Bg,G,C」 菊地 裕子(評論ライター)「Bs,Bg」 西脇 美絵子(評論ライター)「Bs,Bg」 (Bs=バイレ・ソロ部門 Bg=バイレ・群舞部門 G=ギター C=カンテ) |
◆選考委員の講評・感想(敬称略) |
| ■小島章司 |
| 内藤信、永潟三貴生、大島いち子、荻野リサ、稲田進、得冨智美、斎藤恵子、各奨励賞受賞者の皆さん、 受賞おめでとうございます。 これを機にさらに精進し活躍されることを願っています。 以下、特に 印象に残った人について記す。 カンテ部門では濱田あかりはヴォカリサシオン、スペイン語のイントネーションが自然。 次回に期待 したい。 続いてバイレ。緩急があり、間合いの良さが光った西野真由美。 木矢村裕子は、生気を帯び た踊り、よいものをたくさん持っていると感じた。踊りにスパイスというか小味が加わるとさらによい。 梶山彩沙は体の隅々まで神経が行き届き身のこなしが優雅だった。 山下怜子は、ブレリアの空気感がよくでており、昨年に続いて感動。小川愛は、体の軸がしっかりでき ており、以前にも増してバタ・デ・コーラをよく使いこなしていた。 柿崎祥子は、年々踊りが深まって いくのが明確に感じられ、とてもうれしい。 津川英子は、ブラソ、マノ、サパテアードなど、体の細部 に渡りテクニックがしっかりしていた。フラメンコを表現するセンスもある。 相田彩子の踊りには起承転結があり一曲の中にドラマを感じた。 二村広美は踊りの間合いが良く、 特に後半、死とエロスがアンビバランスに交錯して終結して行く姿が素晴らしかった。 完成度の高さを 感じさせてくれたのが川崎裕子。スケールの大きい劇場を漲らせるソレアだった。 公家千彰は、自分の 世界観を創り出していた。しなる肉体がエロスを横溢させていた。 梶田真由美は、舞台上の空気を引き込み、内に向かうエネルギーを強烈に持っている。踊りに落ち着き があった。 重田かおるは踊りの豊かさにあふれていて見ていて華やかな気分になった。 阿部碧里の踊 りには自分の心と体をコントロールする統率力がある。緩急もあり静謐さをも表現していた。 松井綾乃は以前より体のキレが増し、上半身の繊細さが際立っていた。 バックのカンタオールに ”コーサ・フィーナ”と言わしめた岡較子の踊りには、劇場芸術としてとても魅力的な作品。スペインの 偉大な詩人F.G.Lorcaの詩の世界観の様なものまで垣間見せてくれた。 (以上各氏の敬称は略させて頂きました。) |
| ■伊藤日出夫 |
| ギターのみ、審査させて頂きました。今昔のある、皆さんの水準向上でした。 1)定直慎一郎:板付からの演奏は、地味だが味はある。華がない! マナーは良い。 2)野路雄大:温和 しいサリーダ! 顔を上げるので華がある。テクニックもありグラナイーナを聴きたい! 3)廣川叔哉: 音出しはよいし音は綺麗、トレモロも美しいが平凡? もう少し華があれば? 4)後藤晃:リズムのとり方は斬新でいいが安っぽい所もある。深みのある音はタンゴでは無理。今少し ホンドを? 5)松田博文:美しい音の出だしのグラナイーナ、低音もいいし、トレモロの音も綺麗。スケ ールも綺麗。低音のメロディーとギターに没頭(はまる)するといいギタリスト。 6)若山智司:少し地味だが味のある演奏。構成も上手、トレモロが歌っているが低音にちょっとあいま いな表現。 7)宮川明:指がよく動く、リズムもいい。音は美しいがトレモロはまあまあだが低音は少し あいまいだ。夢がない。おじぎももう少し丁寧に。 8)渕崎昭彦:デスプランテ長く客を掴むのは上手、 トレモロ美しく、ドゥエンデ待ち?もいい、年期の入ったギター!迷ったが一位。 9)江戸裕:平凡だがリズムはいい、よく響くいい音を出すのに勿体ない!お辞儀の丁寧さには感じ入った。 10)島原英治:タランタという曲を、おとなしいサリーダ、華のある演奏を!少しおとなしい感じ!フラメ ンコ、タランタにはまり込むような精神が欲しい! 11)内藤信:いいサリーダで華あり、みせる!最後迄 迷った一人だ。一寸惜しい所もあったがリズムもいいし、よく歌うギターだ!この人のグラナイーナを聴き たかった! 寸感をまとめましたが、水準も、皆さんのフラメンコに対する取り組みがよくて、ギターで苦労した私 など、これだけフラメンコの素地が仕上がった現在が、嬉しい想いでした。 と共に黎明期の先輩の皆さ んに対する感謝と報恩の気持ちを忘れないで頂きたいと、帰宅路に想いを馳せました。 (又各氏の敬称を略させて頂きました。) |
| ■本間三郎 |
| 村田由美子さん、体の動きが柔軟で決めのポーズもきれいです。 どこか品の良さもチラッと。あと少 しスピードとパワーが加わったら欲が出ます。 西野真由美さん、身のこなしが滑らかで所作が美しい。 少しも力まず、しかも力強さを感じさせます。 梶山彩沙さん、踊るためのあらかたの要素を、そこそこ 持っている感じ。軸がしっかりしていて身のこなし、キレ、ポーズもきれいです。 小川愛さん、バタ・デ・コーラの重みを感じさせない軽快な動き。歩き方が上手く、身のこなしに品が あり、力まず、媚びず、流れも自然で心地よい。 柿崎祥子さん、地に足ついた踊りで、雰囲気があり、 キレも良く、全体の動きもきれいでした。 津川英子さん、長い腕を上手く使いこなし粘りとキレのある 所作をかもし出す。腰を斜めに出す動きもいい感じです。 二村広美さん、糸を引くようなブラッソの軌道が美しい。身のこなしが柔らかでシャープ。後半はすこ し力みが出たかな。 大島いち子さん、足腰がしっかりしていて、粘りとスピード感のある動きにも、体 の軸がぶれない。ブラッソの使い方もなかなかのものです。 川崎裕子さん、身のこなしが素晴らしく美 しい。決めの形も良く、ブラッソの動きは素晴らしいものでした。 伊須裕巳さん、なにげなく踊っているようでも内に秘めた気迫を感じます。体の動きにキレがあり、決 めのポーズもきれいです。 荻野リサさん、小回りのきいた動きにスピード感とキレがあり、柔軟なブラ ッソも良い感じ。イキな感じの所作が続く。 正路あすかさん、動きにメリハリがあり、スピード感のあ るブラッソの動きを伴った決めは格好良い。 得冨智美さん、身のこなしが軽快で、体がよく動く。ブラッソも美しくタメの後の力強い動き、いわゆ る静と動のコントラストが見事。 阿部碧里さん、体の軸がしっかりしていて、スピードとキレのある動 きも楽にこなす。気迫がありポーズもきれいで良い感じの雰囲気です。 斎藤恵子さん、体のキレ、気迫、 スピード感のすべてを持ち合わせていて、決めの小停止もバッチリ。 岡較子さん、フィーリングが良く、 決めもしっかりしていて気迫もあり、なかなかのセンスだと。 |
| ■山田恵子 |
| ---すばらしい新人達! 世界中が猛暑となり日本も30℃を超す日が続いていた中をその暑さに耐えて新人公演の為に練習を重 ねて来られた皆様方、本当にお疲れ様でした。ソロが63名、群舞が3組の参加でそれぞれが火花の散るよ うな熱演でした。 その中から5名の奨励賞が決定し、明日に向って一歩を踏出した受賞者の方々に、おめでとうと申し上げ ます。一つの事を成し遂げるには並々ならぬ努力が必要です。皆様方の踊りを拝見して居りますと痛いよ うにその思いが伝わってまいりますが、先ず5人の方々に感想を申し上げたいと思います。 大島いち子さん、全身がバイタリティにあふれ観る人の心を大きくゆさぶり赤い血を感じました。これ でもかとこれでもかと迫ってくるパワーは圧巻でした。 荻野リサさん、感受性の豊かさと生き生きとし た踊り一段と上手くなり感服です。 稲田進さん、静と動の対比が見事でした。男だからと云って強だけ で踊られると引きますが大人の踊りを見せてくれました。 得冨智美さん、音楽を理解し踊りを良く知っているからハーモニーがすばらしく表現力が大です。 斎藤恵子さん、とてもカンテを大事にしていますね!ここ何年かカンテの素晴らしさを消してしまうサパ テアードばかりを観て来ましたので深いニュアンスのある踊りに感動です。 その他小澤圭子さんの自然な振付と踊り方、山下怜子さんの自分を良く知った踊り、小川愛さんのきれ いなバタの使い方、川崎裕子さんの間と呼吸の上手さ強弱のパッションの自然さに私は入賞を願って居り ました。 公家千彰さんは燃え方が良いですね、もう一息頑張りましょう。 津川英子さん、相田彩子さん、重田かおるさん、岡較子さん、来年を期待して居ります。稽古を通して 内面を豊にしましょう。 さて群舞ですが、2団体共に雰囲気が幼なかったので、先ずテクニックのレベルを上げてください。 末木。工藤組はもっと深い愛の踊りにして欲しい、少し力みすぎたと思います。どきどきするような踊り を踊って下さい。 群舞の中の一員として出演した住田ルカさん、最年少ながら大人を支えて?お客様を 楽しませてくれました。大きな拍手を貴女に! 最後に一言、振付がダンサーと合わない人が何人かいらっしゃいました。勿体ないので一考を要します。 皆さん来年も期待して居りますので又頑張りましょう! |
| ■坂中浩治 |
| <ギター>内藤信/ソレア:リズム感の良さファルセーターも古くもなく又すごくむずかしく聞こえる新 しいものでもなく大変心爽やかな曲のつかみ方に感心しました。”おめでとう” 廣川叔哉/グラナイー ナ:フラメンコのアイレ、テクニック、リズムの詰まった形式と歴史をもつ曲なのでテンポの変化がつか みにくく近年ますますファルセーターリズムの型が解りにくくなっています。でひ基本を身につけすばら しいギターリストになるよう期待しています。 <カンテ>永潟三貴生/アレグリア:大変オーソドックスな歌い方と声じたいも無理なく今後いろいろ な型のアレグリアを勉強して内容のあるすばらしいカンタオールになって下さい。”おめでとう” 内田綾子/ルンバ:すてきな歌い方でした。期待のできる新人の一人と思っています努力を忘れずに。 <バイレ>荻野リサ/アレグリア:身体全体の力もほどよく抜け自分の力を出しテクニックもリズム、踊 りの構成・個性も大変良く見え今後素晴らしい踊手になると思います。”おめでとう” 稲田進/ソレア: 大変力強いこっせいの有る踊りで日本のフラメンコ界のレベルアップになる一人と思います。色々大舞台 を経験して大成することを願います。”おめでとう” 渡辺真史/ソレア ポル ブレリア:時々意識が 他に向いているような形が見え、もう一歩練習と集中力をつけてレベルアップして下さい。 公家千彰/ ソレア:人の見方にはそれぞれ違いがありますが踊りのセンスは大変有ると思います。それぞれの人が皆 努力しているのは同じです。自分を信じて良きアドバイスと共に是非頑張って下さい。 |
| ■三澤勝弘 |
| ギターの部---定直さん:音の跡切れが目立った。P指の動作に工夫を。 /野路さん:音の伸びやかさ とキリリとした処も望む。 /廣川さん:技術・表現とも好印象だが音楽が当り前に過ぎる。決め手を、 音色か深さとか。 /後藤さん:重奏(パルマも含め)のワンパートの印象。曲作りか選曲に問題か。 / 松田さん:フラメンコ的或いは音楽的部分の研究を。 /若山さん:好印象だが随所に同様の間合いが。独奏者としての経験をもっと。 /宮川さん:独特の 感性だが音の出に不安定さが残る。アクセント等を含めコンパスの持つ力の活用を。 /渕崎さん:音の 伝播に印象的な処があったがトレモロの前がBGM的に過ぎた。氏に限らず見受けられたがソロ曲としての ある種の簡潔さを望む。時間の制限がある故に。 /江戸さん:音色に艶を望む。またトレモロは美しいものだか表現的には弱いもの。長過ぎの感。演奏 空間が狭い。会場全体への意識を。 /内藤さん:技術・表現共に安定感のああるも後半のブレリアは重・ 伴奏的に過ぎソロとしては食い足りない。 カンテの部---濱田さん:歌い出しの前の音程確認のタイミングに配慮を。好印象も少し平坦か? /土井さん:歌詞各行の落ち部分の単調さの克服を。 /国本さん:この方のみではないが音程の確かさ を。歌い回しに自由さを望む。或いはそう感じてもらえる様。 /小里さん:音程・歌い回しに工夫を。 イメージを前方へと広げる様。 /三谷さん:少し平面的か?声に自然さが合った方が。 /内田さん:声は大変良いが輪郭にフラメンコ らしさを。踊りもう少し頑張って? /岩田さん:声が身から離れない。意識を大きく。 /永潟さん:一 曲目の高音域に細さが感じられた。また面白みというか、そういう場面も欲しかった。 /杉村さん:出は 良かったが歌詞各行の落ちに不安。 /田中さん:サリーダの出の準備が遅れた。歌い方に単調さが、克服 を。 /福田さん:この方のみではないが、近年ゆったり歌うのが多い。そういう時平坦に落ちる時がある。 メリハリに工夫を。 /永井さん:音程を確りと、また歌い回しに起伏が欲しい。 /柏山さん:全体気張 り過ぎか荒さが残念。途中の難しい歌い回しに努力が見えた。好印象。 /北脇さん:音程に不安。声の出 が一定に過ぎ変化に乏しかった。難しい歌い方を選んだか?/許さん:少し裏声っぽい処もあったがそれな りの出入りがあったら良かった。細さも気になった。/近藤さん:もう少し自然な声の方が良かったでは? その面での研究を望む。 限られた紙面なので注文ばかりになってしまい申し訳ありません。皆様の今後に更なる期待を込めつ つ、有難うございました。 |
| ■渡邊薫 |
| 私が奨励賞に選んだ方達。木矢村裕子、山下怜子、小川愛、津川英子、大島いち子、荻野リサ、 稲田進、阿部碧里。 「17日」12.腰不安定バランスに気をつけて 13.若々しく魅力的タンゴが良かった 14.振りこなして 15.体幹を身につけて 16.思い切りの良い彼女らしさ溢れたソレア 17.リズムが走ってしまった 18.楽しんで踊っていて好感 20.身体を活かしたマルカール良い 21.シンプルな振付だがアイレたっ ぷり 22.リズムに注意 23.踊り込むと良い 24.グラシアがある 25.今回が一番良かった 26.コーラさばきに加えブラソの美しさが引き立った 27.独特のアイレあり 28.この一年でのめざま しい進歩にアプラウソ! 「18日」17.サパテアードとリンピオに 18.安定したサパテアード 19.抑揚がきいたソレア熱いもの を感じた 20.大人の踊り 23.基礎力を身につけて 24.安定したサパテアード 25.力強いがカンテ とのコンテスタール不足 26.アクセントを意識して 27.タンゴ構成良い 28.バックと良く合ってテ クニックも安定 29.後半リラックスして良かった 30.マルカールが丁寧 31.落ち着いてコントロー ルされたマルカール 32.美しいパワーをつけて 33.溜めがありグラシアたっぷり表情豊かなブラソ 34.唄振りを大切に 35.固さはあるが丁寧な踊りに好感 36.リズムの乱れに注意 「19日」1.ペジスコが欲しい 2.踊りに慣れていて粋さがある 3.リズム良くリンピオ、アクセントが きいたサパテアード 4.昨年より体が安定している 5.後半盛り返したが前半不安定 6.踊り込んで下 さい 7.唄振りにもっと重点を 8.ドラマチックで長身を活かした振り 9.コーラ、パリージョ来年も 挑戦して下さい 10.リズムの切換に気をつけて 11.のびやかでアイレがある 12.唄振りが1コンパス ずつぶつ切れになってしまった 13.カンテに的確にコンテスタールしていた 14.ムイコケタ!ブレリ アが少し雑に 15.華のある踊り手 16.魅力ある踊り上体の前傾が気になった 17.コーラのさばきに注意 18.自分 の踊りにしていて空気のつかみだ上手 19.踊り込んで来年見たいです 20.昨年との変化が見られた。 もっと溜めを 21.オーソドックスだがソレアらしい踊り 22.長身で美しい踊り手 23.より踊り込まれ たシギリージャ24.振りの終りを大切に 25.個性的な最後の粘り不足 26.前よりアイレを感じる 27.体の固さが気になった 28.各人のテクニックの向上を 29.構成振付が良くアバニコ使いが良かった 30.パレハとしての踊りをもっと考えて、個々になりすぎた感があった。 |
| ■鈴木眞澄 |
| 今年も新人公演開催にあたりご協力いただきまし方々、出演して下さった皆様に心より御礼申し上げ ます。 何回か拝見して上達なさっている方が多く今年の大きな収穫でした。もう一方で似たような振りの方 が何人もいらして後になって誰だったのか、何を踊ったのかがよく思い出せないので残念でした。踊り の振りは表現の手段でありますが観客として見たいのはその人自身でありフラメンコならではの個性が もっと重要視されてもよいのでは?と思いました。誰かの振りをまねするのではなく、基本はふまえな がらももっとのびのびと自分を表現するような踊りを見たかったです。 印象に残った方---宇根由佳さん:切れのよい踊りがすてきですが流れのあるところもあったらもっと よかったと思います。 木矢村裕子さん:重心が安定して存在感が出てきましたね。 梶山彩沙さん: アレグリアスらしいエネルギシュな踊りにひきつけられました。 津川英子さん:素直に踊ってらして 気持ちがよかったです。がむしゃらに熱くなるところがあったらもっと盛り上がったように思います。 小澤圭子さん:根がはっていてフラメンコらしかったです。ブラソの使い方を工夫したらもっとすて きだと思います。得冨智美さん、重田かおるさん:熱さが伝わってきてうれしかったです。お二人とも もっとファルダの使える衣裳の方が振りがはえたのではないかと思いました。 斎藤恵子さん:素晴ら しい上達ぶりでした。 LA BELLAの皆さん:ルカちゃんを中心にフラメンコのあたたかさが伝わって きました。今の気持ちを忘れずにこれからもがんばって下さい。 「遠いアンダルシアに生まれ育ったフラメンコにおいては、私たちはみんないつも新人である」こん な意味も込められたこの公演では若い人ばかりでなく、もっと多くの人生が織り込まれたフラメンコも 観たいです。 新人公演は出演者ばかりでなくギタリスト、唄い手他の方々も含めて今皆さんがどんなふうにフラメ ンコと関わっているかが見える大切なイベントです。 この公演が日本のフラメンコ界にとってよりよい形で続いていくよう願っています。 |
| ■今井重幸 |
| ---それぞれに可能性を秘めた新人たち 先ずギター部門では出演者11名、今回の演奏にはレベルの差が大きかったが、私も一票入れた内藤信 がトップの票を取って問題なく奨励賞が決まった。テクニックと感性は安定しているが、表現力の点で 今後の成長を期待したい。 カンテ部門では出演者16名、奨励賞は永潟三貴生に決定したが、最後まで接戦で残った濱田あかりと 柏山美穂はそれぞれに可能性を持って居るので次への展開を期待したい。 さて、バイレ・ソロ部門では出演者63名、今回の奨励賞では、昨年の第15回新人公演で唯一の努力賞 だった荻野リサが、最高の得票数で入賞した。此の一年間の努力と成長の結晶だと思うと、大変喜ばし い事であある。 大島いち子は下手から登場し、起承転結な構成でバランス良く纏め、稲田進はユニー クな感覚で雰囲気を造り、得冨智美は安定感の有る表現で、斎藤恵子はブラソを始め線的な流れを美し く表現、それぞれが独自の個性を活かした表現で、大変見応えのある踊りになって居た。 本年から賞の内容と名称が替わって、従来は次点的要素の強かった努力賞が廃止された事もあって、 入賞の線引きで選考・理事会では意見が別れ、大変な事でした。6・7・8番目の候補の得票数が粗同数 だった為、最後は多数決で決めるしかなかった。私個人としては、レベルの高さを考えるとして、後3人 を繰上げて挙げたかった思いだった、小川愛、梶山彩沙、阿部碧里の他、私の印象に残った出演者の名 を列挙して置くと、杉原敦子、西野真由美、津川英子、寺崎恵子、二村広美、川崎裕子、伊須裕巳、 公家千彰、遠藤美穂、大田英代、渕岡ひとみです。今後の精進での飛躍を期待したいと思います。 最後に群舞部門では3組、今回の出演組が少ないは大変残念ですが、3組とも大変意欲的でした。特に 末木三四郎と工藤朋子のパレハは、なかなか良い線迄いって居たのですが、今回の奨励賞は総合的判断 で見送りとなった。来年はより多くの団体が挑戦し、競って欲しいと思う。 |
| ■岡本倫子 |
| 本年の新人公演も技術的なレベルの高さにとても感心しながら3日間のステージを楽しませていただ きました。出演順に特に印象に残った方々への感想を記させていただきます。 梶山彩沙さん:女性らしいしなやかな身体使いでフラメンコのグラシアに溢れた素敵なアレグリアス でした。 小澤圭子さん:細身ながら動きのひとつひとつに粘りがあり、硬質な魅力を感じました。 山下怜子さん:無駄のない動きと表現で大人を感じさせるソレアでした。 小川愛さん:コンパスと 一体化したバタ捌きは見事でしたし、舞台上での華があります。 柿崎祥子さん:安定したソレアに今 回は格段の進歩を感じました。 津川英子さん:恵まれた容姿で品格のあるソレアでした。もうひとつ 動きに重みが加わると舞台上での圧倒的な存在感につながると思います。 相田彩子さん:とても存在感のある踊りで魅せてくれました。 大島いち子さん:自分のエスティー ロを確実に持っている方でとても素敵でした。 川崎裕子さん:安定感がありとてもうまいと感じさせ てくれました。 荻野リサさん:柔軟な身体使いと溢れるフラメンコ性で圧倒的な存在感がありました。 日比野由季さん:独特の個性が光っていました。 稲田進さん:狙いすぎの自己演出が気になりまし たが確かな実力を感じさせてくれました。 渡邉真史さん:フラメンコへの真摯な取り組みが見える演技 に感動を覚えました。遠藤美穂さん:テアトラルな美しさで独特の世界を創っていたと思います。 得冨智美さん:身体のぶれがない切れのある動きが見事でした。 河野睦さん:女性らしい体のライン と動きが素敵でした。阿部碧里さん:振りにとらわれることのない表現が見事でとても大人なタラントの 世界で魅せてくれました。 東みさをさん:安定した動きに内的な深さも感じさせてくれるソレアでした。 岡較子さん:個性を生かした振りと構成が素敵でした。 |
| ■片桐勝彦 |
| ---ギターソロ。緊張感、孤独感・・・を超えて ギター出演者の皆さん、お疲れさまでした。以下一言ずつだけですが、全員への感想です。 定直慎一郎:出だしリブレのファ♯の音が印象的。ポルメディオのキーに中にテンションの音がうま く溶け込み、ブレリアに変わる直前のBbdimEm9も絶妙でした。 野路雄大:骨太の音で、特に粘り気の あるアルペジオが良かったです。指板全体を使っていて、最後のピカードも決まってました。 廣川叔哉:右手の力の入れ具合が自然で、音も乾いていて、アルペジオ部分のメロディーがきちんと 浮かび上がって聞こえました。トレモロも、ベース音と高音のバランスが良かったです。 後藤晃: タンゴらしくリズミカルで、音使いも最高でした。後半のリズムの上げ方も絶妙。 松田博文:全体を 通して落ち着いていました。強弱も良かったです。 若山智司:出だしの音色が良くて、音と音の間(ま)も最高でした。曲全体の緩急や強弱もしっかり 表現できてました。初っ端にいきなり出てくるピカードも、指板いっぱいに飛んだピカードも決まって ました。トレモロにはダイナミックがあって、アルペジオもきれいでした。 宮川明:ソレアらしいソ レアで、音にも深みがありました。ラスギャードでうまくテンポがあがってのエンディングも良かった です。 渕崎昭彦:力強い演奏で、音も前に出てました。トレモロのコード進行も特徴あって印象的です。 江戸裕:ギター一本なのに、ソレア ポル ブレリアのコンパスがよくでてました。一つ一つのフレー ズを大切に弾いていて、アルペジオも正確でトレモロもきれいでした。最初のテーマをエンディングに も入れた曲の構成もよく、ゴルペの音も印象的です。 島原英治:安定した深い音色でした。2弦3弦までのトレモロも良かったです。 内藤信:メロディー からラスギャードのコンビネーションが良かったです。左手もしっかり押さえられていて、安定感があ りました。 |
| ■鈴木敬子 |
| 今回の新人公演も、参加者全員の熱い思いが充分に感じられました。今回、私が印象に残った方は、 梶山彩沙さん:堂々と落ち着いていて、身体が良く使われていた。上品な若さ溢れるアレグリアスに引 き付けられた。 柿崎祥子さん:安定した踊りで、以前より存在感が増していた。 津川英子さん:長 い腕を活かし、良い雰囲気を出していた。 相田彩子さん:綺麗な大きい踊りだった。全体に力が入っ ているので、これから少しずつ力を抜いて行けばさらに良くなると思う。 二村広美さん:パワーがある踊りだった。レトラの部分などは、カンテをもっと聴くと踊りも変わっ てくると思う。 大島いち子さん:高度なテクニックを見事にこなしていた。激しい部分と力の抜ける 部分の差が見え吸い込まれた。川崎裕子さん:サパテアード、踊りともにメリハリがあった。上手くま とまっているが、彼女の個性がもっと見たいと感じた。 荻野リサさん:踊り慣れしていて、表情まで も余裕が感じられた。 稲田進さん:どっしりと落ち着いて見えたが、もっと爆発するのが見たかった。 釜堀裕子さん: バタとカスタネット、努力がとても伝わった。しかし物を使いこなすことに追われて、小さな表現に なってしまっていたので残念。 得冨智美さん:サパテアードがリンピオで動きにも強さがあった。 衣裳のせいか?首が詰まって見えたのが惜しい。 東みさおさん:踊りに迫力があると共に、ブラッソ の動きがとてもしなやかで良かった。特に難しいことをしなくても、フラメンコ的な動きで魅せていた。 斎藤恵子さん:この一年の努力が凄く感じられ感動した。振り付けが、自分のものになっていて彼女自 身が見えた。 全体を観終って、難しい振り付けを完璧にコピーして踊りを上手く踊っても、なかなか観ている側に は伝わらないものです。最終的にフラメンコは技術だけではなく、自然なその人らしさを踊る(表現す る)ということも大切だと感じました。 |
| ■曽我辺靖子 |
| 印象に残った方々について順不同で述べさせて頂きます。 「8月17日(金)」梶山彩沙さん、グラシアがあり魅力的なアレグリアスでした。 柿崎祥子さん:凛と した揺ぎない踊りで独自の世界を醸し出していました。 山下怜子さん、サパテアードも明確でバック と一体化し安定感がありました。 小川愛さん、バタ・デ・コーラの扱いがピカ一です。前回同様目を 引きました。 宇根由佳さん:ブラッソが美しく最後までパワーに満ちていました。 木矢村裕子さん、 静と動のコントラストが良かったです。 小澤圭子さん、独特な味のある人です。ソレアの持つ濃厚さ が伝わってきました。 今井麻未さん、好感が持てるアレグリアスでした。 「8月18日(土)」川崎裕子さん、確実なテクニックと最後まで持続する気迫、上達ぶりに感嘆しました。 公家千彰さん、エネルギッシュなフラメンコを観せてくれました。 津川英子さん、流れの美しさは抜 群です、余裕さえ感じられました。 相田彩子さん、なかなか興味を注られる踊りで再度観たいと思い ます。 「8月19日(日)」沼田紀子さん、何かをつかみましたね、努力した跡がよーくみられました。 阿部碧里さん、落ちついた大人の味が出ていました。 岡較子さん、実力を感じさせるシギリージャで した。 大田英代さん、進化への意気込みを感じました。 釜堀裕子さん、ラストの盛り上がりとバリ ージョはすばらしいものでした。 加藤忍さん、手足の長さを生かした大胆な踊りが魅力的です。衣裳 のセンスも光ってました。 正路あすかさん、渡邉真史さん、小池朱美さん、石田佳弥さん、遠藤美穂 さん、林田沙綾さん、長嶺洋子さんにそれぞれ個性的な輝きを感じました。 奨励賞を受賞した皆様おめでとうございます。大島いち子さん、メリハリの良さと鋭い眼差しからく る叫びに拍手。 荻野リサさん、音を楽しみ音を大切に表現するする貴女の世界に感動しました! 稲田進さん、ゴヤの世界を思わせるアイレに息を飲みました。今でも残像が残っています。 得冨智美さん、コンパス感も良く音が体から湧き出ていました。 斎藤恵子さん、実力と品位を備えた シギリージャに引き込まれてしまいました。 群舞No.28、初々しくこれからが楽しみです。 No.29、住田ルカさん中心に華やかにまとまっていま した。 No.30、鍛錬に基づく洗練された技術はさすがでした。 |
| ■手塚真智子 |
| 梶山彩沙:めりはりある構成で、振り付けを大切に踊り、歩き方、ブラッソが美しかった。 今井麻美:顔の表情が自然でした。ためと瞬発力を研究すると、コンパスやブエルタ等の切れ味・強さ が出るのでは? 山下怜子:良く踊っていましたがダイナミックさに欠けている点が残念でした。背中 に意識を持つと良い。 小川愛:コーラの使い方はきれいで、のびのびと踊っている姿がすてきでした。 内側から出る笑みを大切にすると踊りも表情ももっと自然になるのでは? 清水亜紀:最後のコルドベスの使い方が愛らしかったです。 柿崎祥子:昨年までと比べてコンパス 感、身体の使い方など随所に、勉強してきた成果が表われていました。バックの方達とよく話し合って 稽古を重ねたのだと思いますが、柿崎さんの素直さと良い頑固さが実ったフラメンコでした。 藤村純子:熱心にレッスンを重ねてきた踊りだと感じました。ブラッソやファルダの使い方も大切に したら良いと思いました。 サリナ:ベテランの踊り手と分かりましたが、何かフラメンコ性を感じら れなかったのは残念でした。 相田彩子:マルカール・足さばきが美しく、丁寧に踊っていました。 舞台に立った姿もステキでしたが、力強さが感じられなかったのが残念でした。 寺崎恵子:ブラッソ・ デドの使い方が美しく、コンパス感もあり安定感のあるシギリージャでした。 二村広美:とても力強くて将来が楽しみです。 湯佐香里:丁寧に踊っていましたが、表情が乏しく 思えました。 川崎裕子:コンパス感、テクニック、身体の使い方良く勉強している踊りでした。 荻野リサ:しなやかで、首の使い方は個性的で、自分の表現をきちんとしているアレグリアスでした。 沼田紀子:大きく見せる踊り方で笑顔が良く、楽しそうに踊っている姿が印象に残りました。 斎藤恵子:力みすぎを毎回感じますが、足音もきれいで、切れ味もありました。 岡較子:スタイルも 良く、コンパス感、バランスが良くしなやかな踊りで、最後の引っ込みがおしゃれできれいでしたし、 きちんと踊っているのにブラッソが短く見えたのが残念でした。 カンテの柏山美穂:気持ち良さそうに歌っていて好感を持ちました。 許有廷:コンパスのある唄を 聞いてみたかったです。 |
| ■花岡陽子 |
| ---未来へ羽ばたけ!新人たち 「17日」 村田さん、情感欲しいです。 宇根さん、もう一息、素質があります。 桑原さん、体全体で表現 して。 神田さん、振りを体全体で踊って。 木矢村さん、踊る心が伝わります。私の心が動きます。 杉原さん、すこしバイレが乱暴かも。 西野さん、舞踊手として魅力があります。 佐久間さん、もう少し繊細が欲しいです。 梶山さん、伸びやかで将来性を感じます。 小澤さん、 個性的ですが弱いです。 岡田さん、特徴がうすいです。 今井さん、舞台を大きく使って。 山下さん、コンパスも良いのですがもう少し工夫して。 小川さん、フラメンコを舞踊として、きちん と踊っています。 清水さん、もう一息です、頑張って。 柿崎さん、欠点が少ないステキなフラメン コでした。 「18日」 藤村さん、単調な舞台になってしまいした。 サリナさん、舞踊性を研究して。 津川さん、バラン スが良いです、もう少しです。 相田さん、独自性を大変評価したい。 松風さん、舞台を良く使って 面白いです。 西村さん、少し振りが荒いように思う。 吉田(智)さん、相対的には良く、バイラオー ラを感じます。 寺崎さん、ブラソが際だって美しいです。 二村さん、強く、サパテアードがステキ です。 湯佐さん、新人らしく将来が楽しみです。 吉田(美)さん、動きをていねいにしてみて。大島さん、 切れが良く安定感があります。 川崎さん、全体のバランスが良い。 岡安さん、凛としたフラメンコ、 もう一息です。 伊須さん、しっとり優雅でした。 長谷川さん、きれいですが、アクセントが欲しい。 荻野さん、フラメンコを自分のものにして、将来性を感じます。 公家さん、力強いですが、華が欲し い。梶田さん、まとまっています。新しさが欲しい。 日比野さん、全体には良いです。アッピールが あったら。 「19日」 河野(い)さん、美しいですが、少し弱いです。 稲田さん、大型の新人として魅力があります。 正路さん、きりっと良いが情感を入れて。 渡邉さん、礼儀正しいフラメンコを拝見しました。小池さん、 ユニークですが、組み立てに工夫して。 石田さん、強さの中に気持ちを入れてみて。 中村さん、しな やかで美しいです。 遠藤さん、エレガンス、フラメンコを見せて頂きました。 釜堀さん、コーラでパリージョ、難易度が高いです。 加藤さん、足も良いし、もう少し情感が欲しい。 沼田さん、エスコビージャがとても工夫しています。 松井(洋)さん、欠点が少ないです。 得冨さん、 舞台の空気が素晴らしく、こちらに届きます。 林田さん、表情もアレグリア、独自性があります。 重田さん、強さを研究してみて。 河野(睦)さん、長身で美しいです。続けて頑張って。 福永さん、 難しいマントンをもう少していねいにしてみて。 阿部さん、よく踊っています。独自性をどうぞ。 秋山さん、体作りの基本を研究してみて。 大田さん、艶のある舞踊手です魅力あります。 東さん、 パンチがあるのですが、ソレア風でなかったかも。 松井(綾)さん、雰囲気(アイレ)のある、美しい です。 斎藤さん、ムイ・フラメンカです。サパテアードもムーディーでした。 渕岡さん、美しいです。 全体を研究して。 岡さん、美しく、強く、存在感ありです。 長嶺さん、気持ちよく曲に乗って良かっ たです。 山口さん、これからですガンバッテ! 鍵田組群舞、美しくまとめてましたが、独自性が欲しい。 LA BELLA群舞、華やかでしたが、もう一 工夫が欲しいです。 末木・工藤組、息が合って、強く、お見事です! (全体として)舞踊性を感じる作品が多く、衣裳に工夫があって、きめ細かさを感じます。 |
| ■本間牧子 |
| 受賞者の皆さん、おめでとうございます。 大島さん、構成めりはりも良く軸がしっかりしてすばらし かったです。 荻野さん、自然体でバックと会話している様。心地良かったです。 稲田さん、静寂とサ パテアードの響きに惹き込まれました。 得冨さん、体、ブラソ、首使い等きっきり踊られ間合いも良く 感銘しました。 斎藤さん、フラメンコの重さ強さがすばらしく感動しました。 木矢村さん、安定感もあり間合い、ブラソ良かったです。少し方の力が抜ければ・・・と思います。 梶山さん、めりはり軸も良く心に残るアレグリアスでした。 山下さん、体のコントロールがきちっとで き、丁寧に踊られて感銘しました。もう少し力強さが欲しかったです。 小川さん、コーラさばき巣晴ら しかったです。花が咲いたような明るさが魅力的です。 柿崎さん、軸がしっかりして安定感があり心に伝わるものがありました。得意な部分を持つといいので は? 相田さん、華があり腰が落ちていて良かったです。もう少しめりはりが欲しかったです。川崎さん、 ブラソも美しく、きれ強さもあり感動しました。 岡安さん、強さがあり良かったです。力みがなくなる ともっと楽な感じで良いのでは? 伊須さん、腰の安定感がありブラソが綺麗でした。 公家さん、持っているものすべてのものが踊りから伝わって来て感動しました。 正路さん、これがファ ルーカ!自身を持って踊り続けてください。 渡邉さん、気迫があり感じ良かったです。体の使い方を研究 すると良いのでは? 小池さん、上手いです!振りを研究するともっと活きるのでは? 遠藤さん、とって 舞踊的でバレリーナの様に美しかったです。 釜堀さん、シギリージャらしくカスタネット良かったです。 重田さん、いい感じでした。間合い大事にすると良いのでは? 阿部さん、無駄な動きがなく素晴らしく 落ち着いた踊りに感銘しました。 大田さん、ポーズ等形が良いです。もう少し振りを丁寧に踊ると良いの では? 松井さん、めりはり、のりがあり良かったです。 岡さん、オーソドックスな中に強さ、ためもあ りブラソも美しく好感が持てました。 言いは易し実行することは難しい。体の軸と中心、脱力、重心移動、腰使い首使い関節使い等々自分の体 をコントロールすること。そして心と体を継ぐ回路を常に磨くこと。磨いているうちにこれだ!と新発見を する。その狭間にいる時がつらい時!参加されたすべての方々、どうぞ、又次に向けての自分発見をして下 さい。 私も・・・又。 |
| ■EL・POKA岡崎 |
| ---新人公演を観て! 前略、会長、理事長を筆頭に協会のひとつの新しい試みがここに花咲く事ができました。技術の高さだ けを競うわけではないが、でも実力も伴い、舞台上の人達、出演者、バックの人達、客席に居た私達にも、 明るくほのぼのとした空気と風を届けてくれた、かわいい天使、住田ルカちゃんにアンヘリータ賞を受け 取ってもらう事に決定しました。 常々この新人公演は、コンクールではなく、すぐれた個性、皆んなに何かを訴える強いインパクト、明日 に向って輝きはばたく人達に対し、少しでも協会として協力できたらと、今日まで頑張ってきたと自負して おります。一歩前進です。個人的にも、すごくうれしいです。 奨励賞に輝いた稲田さんも、ある意味でAngelitoかもしれません。 相田彩子さん、貴女の踊りはすばら しかった。振り付けが完全に身についていたし、スター性、将来性、センス、どれを取っても大型新人にふ さわしい人だと思いました。特筆すべくは、バックのカンテとギターが貴女と一体化しているのに驚き又、 感動しました。 小川愛さん、全く若さが衰えていないし、バックとも良くとけ込んでいて、さすが日頃か ら鍛えている肉体、コーラさばきも見事で、華も有りました。 私の中では奨励賞ものです。 阿部碧里さん、貴女はうまい!味が有る。衣裳センスも貫禄も充分でした。 梶山彩沙さん、よく勉強し て踊り込んでいる感じが、踊りの中に強く現れていました。 川崎裕子さん、品が有って立ち振舞も良く パソの強弱もきれいでした。 渕岡ひとみさん、踊りが出来、スタイルも良く、白が似合っていて素敵でし た。 岡較子さん、来年が楽しみな方でした。 河野睦さんにはスター性を強く感じましたし、得冨智美さんの強烈な個性。大島いち子さんのベテランの 力、荻野リサさんに至っては何もいう事なし、最高。でも背伸びしないで、すなおな踊りで、フラメンコを していた佐久間典子さん、貴女を観ていて心洗われる思いでした。 出演者の皆さん、今年も本当にありがとう。勉強になります。 |
| ■東仲一矩 |
| 「第16回新人公演」を省みて、先ずは出演者の皆様お疲れ様でした。記録破りの暑さの続くなかコン ディションを整えるのが大変な事だったと察します。 さてバイレ・ソロ部門で入賞された「荻野リサ」さん。前回より一段とパワーアップした完成度の高い 踊りを観せていただきましした。 「大島いち子」さん、軸のゆれない骨太なそれでいて完成された踊り を感じました。 「得冨智美」さん、創造性に富んだ踊りとサパテアードの音楽性が素晴らしいものでし た。 「斎藤恵子」さん、踊りの構成とコンパス感が素晴らしく、ブラソの使い方が実に粋でした。 「稲田進」さん、自分の体を良く知った踊りで全体にソレアの黒色のトーンを観せていただきました。 年々レベルが上がっている感がするこの三日間でしたが、入賞されなかった方で私自身が交換を持った 方を列記いたします。「木矢村裕子」「梶山彩沙」「山下怜子」「小川愛」「阿部碧里」「寺崎恵子」 「二村広美」「東みさお」「岡較子」以上の方々が私が気になった方々で是非又観せていただきたいも のと思っています。 カンテ・ソロの部の入賞者の「永潟三貴生」さん、安心して聞けました。カンテの部門は多数の出演者 でカンテにもずいぶんと興味を持つ方が増えてうれしい限りです。入賞されなかった方で気になった方を 列記します。「濱田あかり」さん「許有延」さん、今後も頑張って下さい。 全体に言えるのはサリーダのビブラートと音程の狂い、ギターの方との練習不足を感じられました。 以上長くて暑い三日間、皆様本当におつかれ様でした。来年も又楽しい出逢いが出来ます様に。 |
| ■加部洋 |
| <カンテ部門> 濱田あかりさん:声がムイフラメンコ。節回しも素晴らしい。話題賞で言えば「ヒターナ賞」だ。 土井康子さん:低めの音域なのに声に張りがあった。パワフルなタンゴ。 国本則子さん:キーを上げ て音域ギリギリで歌ってみては。 小里彩さん:ストイックなカンテに対する姿勢が素晴らしい。声が 裏返ってしまって残念。 三谷浩子さん:よく通る魅力的な声。スピード感とメリハリを。 内田綾子さん:ふっくらとした色っぽい声。あとはルンバ独特のメリハリや小味を。岩田よし江さん: カンテの経験は浅いが、手本を忠実に再現する姿勢に好感。 永潟三貴生君:前半緊張からか声がうわずっ たりしたが、後半は堂々としたアレグリアス。 杉村有紀代さん:もっとノリに瞬発力をつけて、歌って 踊れるフェステーラを目指せ! 田中美穂さん:声に得がたい独特の魅力がある。が、曲の形式感が乏し かった。 福田加弥子さん:よく通る張りのある声でガッツもあり。スピード感とメリハリを。 永井正由美さん: 難局ソレアを情感を込めて歌った。上手くなる可能性を感じた。 柏山美穂さん:堂々たる歌唱。昨年より 進化していた。ベルディアーレが良かった。 北脇英子さん:冒頭に破綻はあったが、エストレージャの明 るさ、可憐さ、楽しさは伝わった。 許有廷さん:声の美しさと抜群の節回しは見事!あとはパワーアップ か。 近藤裕美子さん:張り上げた時の破綻寸前の声が個性。そてを生かしつつ練習を。 <ギター部門> 定直慎一郎君:基本的なギターテクニック(特に右手)の見直しを。 野路雄大君:セラニートの難局 ソレアを、ゆっくりとだが、かなり正確に弾き切った。 廣川叔哉君:まとまった情感のある演奏だったの で、細かいミスが惜しまれる。 後藤晃君:おそらく新人公演最多出演者であろう後藤君の過去最高の演奏。 松田博文君:グラナイーナの情感を十分に堪え、強弱・緩急もあったが、いま一つ説得力が。 若山智司 君:タメを利かせた、聴かせるグラナイーナ。エンディングの盛り上がりは圧巻。 宮川明君:ソレアらし く気持ちを深く入れた演奏。細かいミスが目立った。 渕崎昭彦君:プロらしい演奏の説得力と迫力はさす が。音のビリつきがきになったが。 江戸裕君:難しいソレ・ポルを相当良い感じで弾いていた。フラメンコだった。 島原英治君:前半はき れいだったが、後半フレージングが不明瞭になり主張が弱まった。 内藤信君:群を抜いて素晴らしい演奏 だった。いや、ここ数年来の新人公演で最高の弾き手ではないだろうか。 |
| ■エンリケ坂井 |
| ギター部門について 全体的な印象としてはギターを鳴らす力が弱い人が多いということだ。 弱いタッチで弾いた方が指を 痛めないし、動きをコントロールしやすい。しかし音色は生命力や美学が最も顕著に現れるものであるし、 何よりも楽器を十分に鳴らすことは奏者の基本となる大切はことだ。 定直君、宮川君、島原君はそういう意味でもっと音をはっきりと、そしてラスゲアードも切れ味を出して 下さい。 野路君もセラニートのソレアーを好演したが少し弱い。 松田君のサビーカスのグラナイーナも 小さい音をはっきりと。 江戸君は弾く内容は悪くないが演奏が前に出てこなくて小さくまとまっている感 じ。この曲にトレモロは不要だと思う。 若山君は所々に耳ざわりな音が残る。ピカードは本来「刺す」こ とを忘れないようにしてもらいたい。 廣川君の緒とはまずまず、内容も好感がもてるが全体的に弱いのと、最後が物足りない。 残る後藤君、 渕崎君、内藤君はほとんど一線に並んでいる。 後藤君のオリジナルのタンゴは乗りはよいもののやや重み に欠けた。しかしオリジナルの努力は買いたい。 渕崎君はやや乱れがあったものの明確な音で思い入れの 強いタラント。内容としてはやや甘いと思うがこのまま精進してムイ・フラメンコになって欲しい。 結局ギターを鳴らす力、コントロールするテクニック的な総合力で内藤君が他の二人より一日の長がある と感じて私は一票を投じた。しかしあえて苦言を呈するとあのソレアーは内容として伴奏ギターを独奏にし た感じで物足りない。先人達にはソレアーを本物のトーケ・ホンドとして弾いた人達が多くいる。そうした 人達の演奏からもっと学んで、是非リズムの乗りに頼らない深いソレアーを弾いて欲しい。 フラメンコギターは男が一生をかける価値のあるものだ。若い諸君の成長を心から応援する。 |
| ■高場将美 |
| 「カンテの部」では、濱田さんと永潟さんが、人に聞かせようというアルテ(芸、技術、芸術、アート)を 目指していて、まだお手本をなぞっている(自分の唄になってない)ところはありましたが、好感を持ちま した。ご両人とも、カマロンが歌の音程をなくして「語る」部分がうまくいきませんでしたが、これはむず かしい!うたいこんでいけば必ず至芸のものにできるでしょう。 その他の出演者は、極言すればスペイン語でうたっていると思えないほど発音が悪すぎて、評価の対象に なりませんでした。 「ギターの部」は、ほとんどの方がアルテの主張を持っていて、オリジナルなファルセータをもってきたの で楽しめました。但し、フラメンコならではの形式美ということになると疑問があり、選考はむずかしかっ たです。島原さん、私はタランタに聞こえなかったけれど、きれいな音楽。 内藤さんは、低音弦の個性が 印象的でした。「きれい」とはいえない流れもアルテ? 「バイレの部」では、私にとって最高だったのは、稲田さんの勇気です。相当に緊張していたようですが、 みごとに舞台を歩き、圧倒的な存在感。その存在感は舞台の中だけでなく、客席まで広がってきました。 女性で、やはり存在感が客席に達したのは阿部さんでした。このふたりはとくに目立った変化のない、いわ ば標準的な振付でフラメンコにしかない踊りの深さや魅力をアピールしてくれました。その他でわたしが フラメンコのアルテを感じたのは、西野、柿崎、伊須、正路のみなさんでした。 「群舞の部」で、末木=工藤のパレーハは、幼い感じがありましたが、バレエのパ・ド・ドゥだって子ども っぽいですよね?ロマンセという思わせぶりな曲種名を選んだ企画もよく。「おしあわせに!」と言いたい 感じの好感度ばつぐんのナンバーでした。 |
| ■川添象郎 |
| この度の「フラメンコ・ルネサンス21」では、「コンパス」「リズム感」「オリジナリティー」そして 「デュエンデ魂」を持った演奏を選考の第一基準にさせて頂きました。また、マイクを使用しての演奏が 普通になってしまった現在、ややもすると音の強さよりも「華麗」に流れて行ってします演奏、そして逆 に「流れ」が切れてしまう「トレモロ・ファルセタ」も私はあまり評価できません。 それらを壮語して今回は私個人は「内藤信」さんを奨励賞に推薦させて頂きました。他の方々もそれぞれ 将来1有望なスキルを持っていらっしゃいます。願わくば、益々の腕を磨き出来れば本場スペインに赴いて 現地のアーティスト達と交流し次代のフラメンコ・ギター音楽を創り出して頂きたく心より願って止みませ ん。皆さん、「フラメンコ・ギター」は音楽の粋であると言っても過言ではないのです。 |
| ■菊地裕子 |
| 熱い3日間をありがとう。字数制限があるため、メモから、印象に残った21演目の抜粋を。 *バイレ・ソロ全員の感想はアクスーティカのHPに書きました。 <バイレ・ソロ>8月17日(金) 宇根由佳:体の使い方が上手い。フラメンコのアイレ。もっとパワーを外に。 木矢村裕子:静と動の バランスが○。抜けが今ひとつ。もっと空気を動かして。 西野真由美:強い足。エネルギーの流れが良く 分かる。今後が楽しみ。 柿崎祥子:内側からあふれるシリアスな何か。バックと調和して美しく、私は 泣きました。 8月18日(土) 津川英子:決めが全部ツボに来る凄さ。空間の表現力! 二村広美:重さと緩急がある。熱演。だがその 熱を支える芯をもう少し。 大島いち子:素晴らしい緩急、溜め、個性、表現力!フラメンコの上質なもの。 感情をもう少し。 川崎裕子:ぐっとフラメンカになった。もう少し爆発して欲しいかな。 伊須裕巳:緩急があって上手。ブラソが美しい。中盤から平坦な感じになったのが惜しい。 荻野リサ: 表現力!身体の動きにコンパスが息づく楽しさ。舞台の使い方に工夫がみられた。 8月19日(日) 稲田進:「序破急」が身体に染め付いている感じ。気の充実。もっと見たかった! 中村太香子:伸びや かで強い。個性的。だが、全体に重さが足りないのが残念。 遠藤美穂:見惚れた。バレエ的要素を溶け合 わせて世界を提示。次は違う曲種で! 得冨智美:バイレは芸術だと再認識。静と動の配分、強さ、溜め、 感情の流れ、申し分ない。世界観と品格を感じた。 重田かおる:強さ、スピード感、キレがいい。やや一 本調子。小気味よさが欲しかった・ 阿部碧里:気が体の中に充実。嘘のない踊りなのに、舞台の使い方が単調で損。構成・ステージングに 工夫を。 松井綾乃:抑制の効いた動き。たおやかさ。沈静の効果。あと、ここだけは!というこだわりを。 斎藤恵子:空気の密度の高さ!身体と感情のコントロールのすばらしさ。メリハリ。見惚れた。 岡較子: どーんとした存在感!黒さと重さ。独特の個性的な表現が魅力。 <群舞>LA BELLA:無条件に楽しい舞台!バタとアバニコの魅力がよく伝わった。 ARTE Y SOLERA (末木・工藤)2人の成長!工藤さんの表現力には目を見張った。 |
| ■西脇美絵子 |
| 独自の個性を大きく開花させたカンテと濃厚な世界を舞った荻野リサ、凛としたアイレを確かな技術で 踊った斎藤恵子、フラメンコの伊吹を体現した大島いち子、得冨智美、安定感のあある実力を感じさせた 稲田進、今回の受賞者は、際立った実力と個性を示す、ドンピシャの5人だったと思う。 気合も技術もしっかりしており、あと一歩のというところにいると感じたのは、川崎裕子、津川英子、 公家千彰、二村広美、岡較子。皆、あと一押しの炸裂感、パワーの旋回力がほしい。次回に期待。 以下特に印象に請った人を。素質&基礎力を十分と感じた宇根由佳、タメ、メリハリをもっと効かせれ ばきっと花開く。溌剌さがずば抜けていた木矢村裕子。力強さの中に柔らかさがある女性らしいアイレを 踊った西野真由美、河野睦。 梶山彩沙は切れ味よくグラシアもたっぷり。バタさばきもよく技術的な進 歩を感じた小川愛。 表現したい内実が溢れていた山下怜子。重量感も風格もああるソレアを踊った柿崎祥子。彼女はこの2年 間の飛躍著しくそれ自体に感動。優れたテクニックで動きに必然性を感じさせる梶田真由美、伊須裕巳。 技術的には課題があるが、まっすぐでシンプルな気持ちがよく出ていた正路あすか、個人的には2重丸。 硬質なアイレの中に大人の色気、寺崎恵子が動くと美しい空気が流れた。パワーも気合も十分。独特な 面白い足捌きが印象的な吉田智宏。美しいフォルムでたっぷりした情感を踊った沼田紀子。スピード感あり 勢いもあり野性味を感じさせる個性が魅力の重田かおる。華もパワーもあった中村太香子。 よく踊り込んで振りを自分のものにしていた阿部碧里。大田英代は、美しいフォルムを丁寧に踊り込んで いた。松本綾乃は音楽とともに盛り上がった後半がよかった。 群舞は3組それぞれが個性的。末木三四郎と工藤朋子のパレハは個人的には奨励賞の域と感じた。ただ二人 の個性の違いがパレハとしての融合美を打ち出しきれず課題を残した。 |
| ■北井一郎 |
| 前年度に引き続き今年もフラメンコの若い人々のパワーを感じながら審査させて頂きました。8人の候補 者を推薦する決まりなので受賞者に関係なく私の推薦した方々について述べさせて頂きます。出演者順に 紹介すると ◎西野真由美さん:ポールデブラ(手、腕の運び)が無駄なくしなやかで、サパテアードも 無理がなく、踊りに華がありました。 ◎斎藤恵子さん、しぶく朱色のドレスに旨の朱色があざやか。動き の間のとりかたがうまく、動きに隙がなく見る者をぐいぐいと引き入れる。玄人好みのダンサーだ。 ◎相田彩子さん:光沢のあるブルーのドレスが良く似合うスタイルの良さが人の目を引く。手の動き、顔 の使い方、背中にも隙がなく大人の踊りを魅せた。 ◎大島いち子さん:茶色のロングドレスに青のスカー フ。踊りの歯切れが良く、サパテアードも確実に聞かせてくれてポーズもいやみなく決まる。今后プロとし て大いに頑張って欲しい。 ◎得冨智美さん:黒地に朱をこまかく織り込んだロングドレス。身長もあり 舞台映えする。感情をつつみこんだ表現が光る。 ◎河野睦さん:ブルー系のぼかし染めのロングドレスに紫のベルト、衣裳の斬新さが目を引く。美しい顔 と恵まれたスタイルが踊りに華をもたらす。強くアピールする感情表現が今后の課題。前記の8人に今一歩の 人々を紹介すると、岡較子さん、松井綾乃さん、大田英代さん、渡邉真史さん、正路あすかさん、釜堀裕子 さん、公家千彰さん、松風ユリヤさん、小川愛さん、柿崎祥子さん、宇根由佳さんですが、賛同者が多いと 受賞の可能性が大いにあります。 |
◆選考経過報告 |
| 奨励賞・話題賞の選考会及び理事会が、8月19日、3日目の終演後、協会本部にて開かれました。以下部門別に その経過をお知らせ致します。 |
◆選考会 選考委員による投票、開票及び意見の申し送り |
| ■ギター部門 選考委員11名(各選考委員より1名以内への投票) |
| 開票結果:内藤信(超過半数) 1票以上獲得者 若山智司、渕崎昭彦、白票(該当者なし)1票 *過半数を超える得票者である内藤信を奨励賞候補者として理事会へ送ることに決定。 |
| ■カンテ部門 選考委員9名(各選考委員より2名以内への投票) |
| 開票結果:永潟三貴生、濱田あかり、柏山美穂(複数票以上) 1票獲得者 福田加弥子、永井正由美、白票(該当者なし)3票 *この段階で票が3名に割れており、各人への強い推挙の意見も選考委員からは出なかったため、 奨励賞を出すべきかどうか議論となる。この場で3分の2の選考委員が「該当者ナシとすべきでは」 との意見。それをふまえ、理事会でさらに討議することに。 |
| ■群舞部門 選考委員15名(各選考委員より1組以内への投票) |
| 開票結果:末木・工藤組、LA BELLA(複数票以上)、 白票(該当者なし)5票 *奨励賞該当者ナシという票が比較的多かったものの、末木・工藤組とLA BELLAの得票が離れている ため、末木・工藤組を第一候補者としてさらに理事会で討議することに。 |
| ■バイレ・ソロ部門 選考委員19名(各選考委員より8名以内への投票) |
| 開票結果:荻野リサ、大島いち子、得冨智美、斎藤恵子、稲田進(超過半数) 梶山彩沙、小川愛、阿部碧里(8票) *以上8名の上位得票者(出場者1割強)を、奨励賞候補者として理事会へ送ることとなった。 その他、複数票を獲得した出場者は、川崎裕子、津川英子、岡較子、相田彩子、河野睦、大田英代、 木矢村裕子、西野真由美、小澤圭子、山下怜子、柿崎祥子、公家千彰、正路あすか、松井綾乃 以下、1票獲得者11名。 |
| ■話題賞、他 |
| *特に印象的だった候補者を口頭で挙げた。複数委員の同意があり候補者となったのは以下 (氏名および理由) ・正路あすか:女性による徹底した男装、男振りに対して。 ・内田綾子:歌唱力があり、会場を沸かせた。 ルンベーラという希少価値も。 ・柿崎祥子:昨年からの努力、進歩の跡が目覚しい。 ・住田ルカ:群舞において個人の光り方。 年齢に対して舞踊の実力が高いこと等。 *他に、衣裳に対して賞を与えることも考えて良いのでは、という意見が出され、これに対して今後 検討してゆくことに。 以上で選考委員会終了、外部選考委員退出。協会理事による理事会へ移る。 |
◆理事会 理事・役員による討議、賞の決定 |
| 出席者(議決権有):濱田滋郎、小島章司、本間三郎、山田恵子、坂中浩治、三澤勝弘、渡邊薫、鈴木眞澄、 今井重幸、岡本倫子、片桐勝彦、鈴木敬子、曽我辺靖子、手塚真知子、花岡陽子、本間牧子、エルポカ岡崎、 東仲一矩、加部洋、今田央、住田政男 |
| ■ギター部門 |
| *選考会で過半数を超える得票、選考委員以外の理事からも多数の支持を得て、すんなりと内藤信の 奨励賞決定。 |
| ■カンテ部門 |
| *まず奨励賞を出すか出さないかで挙手を採り、「出すべき」という意見が半数を割る状態。ここで各々の 意見交換を行った。 <出すべきでない> ・出来不出来を例年と比べると、今年は秀でている者がいなかった。 ・多数の出場者があったが、群を抜く者はいなかった ・決め手に欠けるまま票が割れ、過半数の得票をした者がいない <出すべき> ・やっとカンテは、かつてのバイレのように挑戦する人が増えてきた状態で、レベル云々だけで見てしまう と心許ないのが実情。これからも頑張って欲しいという意味であってゴールではない、受賞者の励みにし てより研鑚をつんで欲しい、というのが奨励賞の意味ではないか。 得票は永潟、濱田、柏山が同票。濱田の素直で自然な発声とセンスの良さ、昨年からの連続出場の永潟は 進歩が見られ、習った物でなく自身の形を持っていること、素直に伸びてゆく可能性などが話題に。 最終的には「奨励賞推薦の際、特に推挙する人には○印をつけて意思表示する」という内規に従い、僅差 上位に位置付けられる永潟に奨励賞をという意見が6割を超え、ここで決定。 |
| ■群舞部門 |
| *得票数では上位であった末木・工藤組だが、パレハの特性を活かせておらず、奨励賞には至らないという 意見が大多数を占め、該当者ナシと決定。 |
| ■バイレ・ソロ部門 |
| *上位得票者8名のうち5名は、選考委員過半数の得票で、異論なく奨励賞決定。残り3名は票数が前5名 とは離れており、さらに特別に強い推挙もないこと等から、今回は賞ナシに圧倒的多数の賛同を得て決定。 |
| ■話題賞 |
| *各候補者について討議されたが、大半の者は「話題賞を出すには演技の印象が弱い」「今後さらに出場し て力を見せて欲しい」等の理由から受賞に至らず。住田ルカについては、「幼いフラメンコ愛好家を後押し してゆく意味でも顕彰に値するのでは」との意見もあり、群舞の中での抜きん出た演技に対して話題賞に 決定。賞の名称を<天使のような>の意味からANGELITA賞とした。 |
| 以上、決定事項確認後閉会。
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| <選考を終えて> |
| 毎年3時間を超える選考会・理事会は、今年も終了が深夜となった。余裕を持って十分な意見交換・討議を するために、来年以降さらに開票・集計の時間の短縮など、改善の余地が見られる。奨励賞・話題賞の位置付け に関しては、各選考委員・理事に多少の意見の差があるが、本協会の新人公演の性格を考えながら、その都度 議論を重ねていくべきであろう。出場者の努力、思いに対してより誠実に、責任と確信を持って結果を出せる 選考方法を、今後も随時検討していくことが望まれる。 |
| 選考会・理事/司会・進行:濱田滋郎 書記:川島桂子、宮内さゆり 記録:田代淳 |